前回に引き続き、クラスター対策班でのエピソードです。実は、クラスター対策班や専門家会議、そして政府・行政組織は一枚岩であったわけではありません。今回は、そんな裏話と愚痴を書かせてもらおうと思います。...
![「数カ月で終息させる」と言っていた専門家が…クラスター対策班裏話](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/eff4cbe56df8a6d95146b580afb0328d35db5387/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fstatic.m3.com%2Fnews%2Fogp%2Fogp_news_iryoishin.jpg)
およそ1週間前に増え始めたコロナ患者の入院は、倍々で増加を続け、気付けば中等症以上の患者を主に受け入れる当院・埼玉医科大学総合医療センターのコロナ病棟は40床のうち31床が埋まった。入院を必要とする患者の半数は高齢者施設内のクラスターで感染した人々だが、40代や50代の重症患者も4人入院している。現在までに重症となる患者は皆、ワクチン未接種あるいはワクチンを2回までしか接種していない。急速な感染拡大が続く中、当院での第7波における重症者の総数は既に第6波を上回った。少し前まで第7波では重症者は増えないかもしれない、という淡い期待を抱いていたのも事実だ。しかし、期待は既に打ち砕かれている。...
京都大学大学院医学研究科教授の西浦博氏は1月13日、新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードで、東京都への新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の緊急事態宣言を「ステージIII」相当という緩い基準で解除すると、7月下旬開始の東京オリンピックまでに今回を含めて3回流行のピークを経験するというシミュレーションを公表した。「ステージII」相当という厳しい解除基準にして妥協せずに感染者数を減らせば、2回の流行ピークで済む。さらに流行のピークを今回のみで抑えるためには、長期的な視点に立った追加対策が必要と言える結果だ(アドバイザリーボードの資料2-3-②、厚労省のホームページ)。 アドバイザリーボード後、オンラインで記者らの取材に応じた西浦博氏。 政府が、1月8日から1都3県に発出、14日からは11都府県に拡大した緊急事態宣言は、感染状況が「ステージIII」相当となった時点で解除し、「
はじめに 1月21日にJournal of Clinical Medicineに掲載され、報道でも取り上げられた私たちの研究〔Anzai & Nishiura(2021)〕について、明治大学の飯田泰之さんと経済産業研究所の中田大悟さんの2人からSNSを通じて実名でコメントをいただきました(元論文は、こちら)。SNSでは科学的議論以外に飛び火しない建設的な議論をすることが難しいですし、今私は緊急事態宣言下のデータ分析で大変多忙にしています。論文の作法としても、SNSは場外戦のようになってしまいます。ただし、日本で期せずして、一定以上に報道が広がりましたのでSNSで話題になりました。このまま放置するよりも、私が詳細を広くお返事した方が、物事が正常に進むと思って以下を執筆することとしました。 最初に申し上げますが、今回の私たちが発表した(疫学研究領域ではエビデンスレベルが低いと言われる)記述疫学
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