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ブックマーク / yahara.hatenadiary.org (11)

  • 西欧的自然観と日本的自然観 - 空飛ぶ教授のエコロジー日記  (Y日記)(研究業務用)

    1月7日に環境省「次期生物多様性国家戦略研究会」第一回が開催され、「2050年の自然との共生の実現(案)」に関する議論が行われるそうです。 この研究会に先立ち、GFBさんは「里山ナショナリズムの源流を追う 21世紀環境立国戦略特別部会資料から」を公表し、「日人は昔から自然と共生してきた」という、これまでの政府の環境政策文書に繰り返し書かれてきた見方に疑問を提起されています。 私は、湯貴和さんを代表とする総合地球環境研究所プロジェクト「日列島における人間ー自然相互関係の歴史的・文化的検討」(2006-2010年度)に参加し、「日列島では生物資源の持続的利用も、その破綻もあった」ことを明らかにする研究に貢献しました。湯プロジェクトの成果として刊行された『シリーズ日列島の三万五千年史』の第一巻に書いた以下の論考は、次期生物多様性国家戦略研究会の委員の方々にぜひ読んでいただきたいので、

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    pollyanna
    pollyanna 2020/01/06
  • グリホサートの発がんリスクは低い - 空飛ぶ教授のエコロジー日記  (Y日記)(研究業務用)

    大隅典子さんが「消費者が動かした ダイソー“発がん性農薬”販売中止の英断」という記事をツイッターで拡散されていますが、私は除草剤としてグリホサートを通常の使用量で使うことによって発がんリスクが高まる、という科学的証拠は脆弱だと判断しています。以下のような論文に依拠して、冷静な議論をする必要があると思います。 8月4日Facebookより とある方の記事について、以下のようなコメントを書きました。私のタイムラインにも転載しておきます。もし私が参照している論文が適切ではないとか、グリホサートの発がん性について信頼できる証拠がある、という情報があれば、ぜひご教示ください。私は、自分が間違っている可能性については、常に謙虚にチェックするつもりです。「農薬をひとくくりにして危険だというのは非科学的だと思います。ネオニコチノイドは多くの動物に対して毒性がありますが、除草剤グリホサートは植物のシキミ酸回

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    pollyanna 2019/08/16
  • 情緒的な「里山」概念の危うさ2 - 空飛ぶ教授のエコロジー日記  (Y日記)(研究業務用)

    22日に書いた記事には、たくさんの訪問があり、このテーマに関心を持つ人が多いことがわかったので、続編を書きます。 情緒的な「里山概念」という表現を見て、そうだそのとおり、と思った方と、やや不愉快な気持ちになられた方がいらっしゃるのではないでしょうか。「里山」という言葉は、里山は良いものだ、というある種の価値観と結びついているので、その言葉に批判的なことを書けば、このようなポジティブ・ネガティブな感情を呼びさましてしまうものと思います。 保全生態学は、価値観を相手にせざるを得ない点で、基礎生態学とは違う困難さをかかえているのです。この点について、「自然再生事業指針」では次のように書きました。 2−5 科学的命題と価値観にもとづく判断 <自然再生に関連する諸問題の中には , 科学的 (客観 的)に真偽が 検証できる命題 と,ある価値観 に基く判断が混在 していることに注意すべきである.生物多様

    情緒的な「里山」概念の危うさ2 - 空飛ぶ教授のエコロジー日記  (Y日記)(研究業務用)
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    pollyanna 2019/05/27
    “当たり前ですが、当たり前のことにきちんと根拠を示すのは、大事です”
  • 情緒的な「里山」概念の危うさ - 空飛ぶ教授のエコロジー日記  (Y日記)(研究業務用)

    GFBさんのツイート(https://twitter.com/MC_sashiba/status/918463407363260416)で、トキやコウノトリの野生復帰をめざす事業が行政の後押しも受けてやや前のめりになっていることを知りました。ツイートにリンクされている行政文書を斜め読みして、とりあえず以下のツイートを書いておきました。 「関東でトキやコウノトリの野生復帰を目標にする計画は、「自然再生事業指針」にまとめた原則(下記)に照らして、再検討が必要だと思います。まず、「基認識の明確化」が不十分。」 この手の野生復帰事業は、植物の移植と一緒で、復帰先(移植先)の環境を整えずに、放鳥(移植)をやろうとしています。復帰先(移植先)の環境を整えて、自然に分布を広げてくれるようにするのが基です。復帰先(移植先)の環境を整えずに放鳥(移植)しても、うまくいきません。これは生態学的な復元事業の

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    pollyanna 2019/05/22
  • ホットスポット第2回「セラード」への疑問 - 空飛ぶ教授のエコロジー日記  (Y日記)(研究業務用)

    今日のホットスポットは、つっこみどころ満載だった。 (1)ヒカリコメツキムシがべているのはシロアリじゃない と思ったら、すでに「アリのブログ」さんがこの点を指摘されていた。 (2)ヒカリコメツキムシは羽アリの出現期以外には何をべているのだろう 「羽アリをべて栄養を蓄え、3年かかって成虫になる」というナレーションがあったが、まさか羽アリの出現期以外は休眠しているわけでもあるまい。 (3)1万年前に大型草獣がほろんだ原因が300万年前の肉獣の侵入? 1万年前に大型草獣がほろんだ原因として気候変動をあげたあとで、「さらに追い打ちをかける事態が起きた」と言って、300万年前のパナマ陸橋の成立と肉獣の侵入を紹介していた。いくらなんでも、1万年前のできごとに、300万年前のできごとが追い打ちをかけることはできないだろう。 (4)ハキリアリの巣内に運び込まれたロベイラの種子は発芽できるのか

    ホットスポット第2回「セラード」への疑問 - 空飛ぶ教授のエコロジー日記  (Y日記)(研究業務用)
    pollyanna
    pollyanna 2011/02/07
    矢原先生によるツッコミ。なるほどー。
  • 母の自伝出版記念会 - 空飛ぶ教授のエコロジー日記  (Y日記)(研究業務用)

    昨日82歳の誕生日をむかえた母が、自伝を出版した。今日はその出版を祝う会に、約30名の親族が集まった。何十年もお目にかかっていない方との再会を果たし、また、これまでにお目にかかる機会がなかった方々と知り合う良い機会になった。 自伝は、410ページの大作である。77歳で書き始め、約4年を費やして完成を見た。 昭和3年に生まれ、戦前、戦中、戦後を生きた母の自伝は、ひとつの昭和史である。 女学校で英語教育が廃止になったとき、「英語はいらんようになったよ」という母に対して、祖父(母の父)は「戦争はやがて終わる。この国の言葉が必要になる時がくるから、大切にとっておきなさい」と語ったという。このエピソードは母から何度か聞かされていたが、その祖父の人となりを書でより詳しく知ることができた。戦前、戦中、戦後の小学校教育に献身した祖父の人生は、母に引き継がれ、そして私の人生にも有形無形の影響を残してい

    母の自伝出版記念会 - 空飛ぶ教授のエコロジー日記  (Y日記)(研究業務用)
    pollyanna
    pollyanna 2010/05/31
    読みたい。
  • ヤッコソウの不思議な花 - 空飛ぶ教授のエコロジー日記  (Y日記)(研究業務用)

    屋久島調査から福岡に戻り、今日は修士1年生の研究指導に対応。明日の中間報告会では、4人のM1が研究のまとめと今後の計画を発表する。 屋久島では、シカの摂から絶滅危惧植物を守るために設置した柵の中と外の植生を調べた。経年調査をしている調査区が8つある。今回の調査では、6つの調査区を調べた。柵の中では順調に植生が回復し、絶滅危惧種も確実な同定が可能なサイズまで回復してきた。しかし柵の外では、柵を設置した3-5年前に比べ、さらに植生の減少が進んでいる。劇的な変化だ。 一昨日は、調査を終えたあと、低地照葉樹林内にあるヤッコソウの自生地を訪ねた。ちょうど花が咲き始めた時期だった。写真は、おしべの筒がはずれ、めしべの白い柱頭が見え始めている状態。ベルト状の葯が帯褐色に変色している。後ろ側の花はまだ雄期であり、葯が新鮮な黄白色である。見れば見るほど、変な花である。 ベルト状の葯には、粘着質の花粉がぎっ

    ヤッコソウの不思議な花 - 空飛ぶ教授のエコロジー日記  (Y日記)(研究業務用)
    pollyanna
    pollyanna 2008/11/04
    屋久島。
  • 考察の書き方:結論を先に書くか、後に書くか? - 空飛ぶ教授のエコロジー日記  (Y日記)(研究業務用)

    論文をある程度書きなれている人にとっても、考察において結論を先に書くか、後に書くかは、悩ましい問題ではないだろうか。結論を先に書くほうが、読者には親切である。しかし、結論を先に書いてしまうと、考察の結び方に苦労する。結論をもういちど繰返すのは冗長だし、結論以外のことを書いて結ぶと、最後がしまらない。今日はこのテーマをとりあげ、結論は最後に書くべきだという考えを述べる。 まず、結論を先に書く場合の、考察の構成例を紹介し、次に、結論を先に書くことを推奨する主張を紹介し、最後に結論を最後に書くべきだと考える理由を述べる。 結論を先に書く場合の、考察の構成例 以下の仮想例は、考察において最初に結論を述べる場合の、構成の枠組みである。 研究の結果は、仮説Aではなく、仮説Bを支持している。ここで得られた結果は、われわれが知る限り、仮説Bを実験的に支持した最初の証拠である。仮説Bは、3つの点から支持さ

    考察の書き方:結論を先に書くか、後に書くか? - 空飛ぶ教授のエコロジー日記  (Y日記)(研究業務用)
    pollyanna
    pollyanna 2008/08/15
    あとでじっくり読む。
  • 論文の書き方:結果から結論をどのように導くか? - Y日記

    ※図が表示されない場合には→http://seibutsu.biology.kyushu-u.ac.jp/~yahara/logictree.JPG 論文では通常、複数の結果を記述する。しかし、主要な結論はひとつでなければならない。なぜなら、論文を書く目的は、何らかの主題(テーマ)に答えることであり、そして論文のテーマはひとつだからである。 「ひとつの論文にはひとつのテーマとひとつの結論」・・・これは論文を書くうえでの重要な原則である。この原則を守っていない論文が多いのも事実だが、それらは論理的に練られた論文とはいえない。 では、複数の結果からひとつの結論を導くにはどうすれば良いだろうか。4月以来、預かった原稿を改訂しながら、この問題を徹底して考えてみた。これまでは、自分の経験にもとづいて、いわば一種の職人芸によって、結論を導いていた。しかし、結果から結論を導くという作業は、論理的なプロセ

    論文の書き方:結果から結論をどのように導くか? - Y日記
    pollyanna
    pollyanna 2008/08/13
    ものすごく参考になる。
  • なぜFigure, Tableを主語にしてはいけないか? - 空飛ぶ教授のエコロジー日記  (Y日記)(研究業務用)

    7月22日のブログ記事に対して ところで、(18)の「Figure, Tableを主語にしていないか?」は一般的に言われていることなのでしょうか。 頻繁に見かける表現だとも思うのですが… という書き込みがあったことに、いま気付いた。 確かに、Figure, Tableを主語にした文章は、多くの論文で使われている。しかし、このような文章は、推奨できない。その理由は、次の2つの例を比較してみればご理解いただけるだろう。 AはBである(Fig.1)。BはCである(Fig.2)。したがって、AはCである。 Fig.1はAがBであることを示している。Fig.2はBがCであることを示している。したがって、AはCである。 このような抽象例を比べてみても、前者のほうが簡潔だということがわかる。 さらに、前者ではA, Bという具体的事象が読者にまず提示される点で、後者よりもわかりやすい。この点は、具体的な文

    なぜFigure, Tableを主語にしてはいけないか? - 空飛ぶ教授のエコロジー日記  (Y日記)(研究業務用)
    pollyanna
    pollyanna 2008/08/01
    スライド使った口頭発表にも言えること。論文本文にfigureのlegendをもう一度書く必要はないですよね。その図表から何が言えるかを述べるのが本文。
  • 夢の大切さ - 空飛ぶ教授のエコロジー日記  (Y日記)(研究業務用)

    ひさしぶりに青臭いことを書いてみようという気持ちになった。それは、夢についてである。 昨夜は遅くまで、「環境分野の技術力国際比較」という仕事に時間を割いていた。執筆担当者の草稿を読んで、「日が強いところ、弱いところをもっと具体的に」などと、いかにも月並みなコメントを書いて、メールで送った。しかし、仕事をしていて、どうしても楽しくなれない。どうも、何か大切なことを忘れているような気がして、後味が悪かった。 今日は東京で学振の会議に出たあと、都内のホテルでくつろいでいる。仕事は山ほどたまっているが、たまには少し緊張を解いて、疲れをとらないと、気力も体力も続かない。 少し立ち止まって、気分転換をしてみると、何が足りないかがわかった。それは、夢である。 「こんなこといいな、できたらいいな」という夢が足りないのである。ドラえもんの歌は、「こんな夢、あんな夢、いっぱいあるけど」と続くけど、その夢をす

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