文部科学省の作業部会は11日、国が推進してきた核燃料サイクル政策の中核施設である高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)について、平成25年度中の試運転再開を目指すなどとする中間報告をまとめた。運転を続ける年数などは明確化せず、詳細は来年夏までに詰める。 政府の新たなエネルギー・環境戦略を受け、日本原子力研究開発機構は先月、もんじゅの今後の計画案を作業部会に提出。2~3年かかる試運転を25年度末にも開始した後、8年程度の本格運転に移行し、原子炉データの取得や、冷却材のナトリウムの取り扱い技術の研究を行うなどとしていた。 中間報告は、高速増殖炉開発でもんじゅの前段階の施設に当たる高速実験炉「常陽」(茨城県)も運転を再開し、もんじゅの研究を補完する試験を行うことも盛り込んだ。 もんじゅは通常の原発の使用済み燃料を再処理した混合酸化物(MOX)燃料を使い、消費した以上の燃料を生み出す高速増殖炉の実用