独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が排ガス試験の不正をしていた問題で、マルティン・ヴィンターコーン社長が9月23日に辞意を表明した。25日には、同社の最高意思決定機関である監査役会が、ヴィンターコーン氏の後任となる最高経営責任者(CEO)に、グループ内の独高級メーカー「ポルシェ」のマティアス・ミュラー社長をあてることを決めた。 社内でソフトの違法性指摘も担当幹部は対応せず 独メディアなどの報道によると、VWは米国事業を立て直すため2005~06年時点で、ディーゼル車の排ガス試験のときだけ排ガス量を違法に減らすソフトを使うことを決めたという。 不正試験があったとされるのはVWとVW傘下のアウディの直列4気筒ターボディーゼルエンジンで、その対象車は全世界で1100万台にも上る。2011年には社内の技術者がこのソフトの違法性を指摘したが、乗用車の開発部門を率いていた担当幹部は対応しなかったと