あなたとわたし 透明に象られた境界線になりきる事ができない水のようだ。 しかし 確かで柔軟な水の通り道のように 静かに私たちの間に溶け出す、 線は語りだす あらゆる方角から投げられる放射の光を その個体、小さな個体の内側から そして もう一度、 その半径を回る。 その、半径を回る。 もう一度 その円を新しいコンパスを試すように。 あなたがそこに現れた。 どこまでも続く火のようなもの。 それは、すでに清々と灯された、 強く萌える小さな炎。 あなたがそこに現れた。 その炎はあなたの側にある炎を描き、 形のない火種は形を取ろうとして様々な線を描き始める。 遠くに、すぐそばに、横に見えるものをただの 空気の通り道として 暖かな空気が広がる。 それは心地の良い大きな渦のようで、 その渦は廻り続ける。 よく見つめると やがてゆっくりと溶けて、 暖かい陽だまりになってゆく。 それを知るところまで
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