昨年4月21日に最高裁が梅澤裕氏と赤松秀一氏の上告を棄却し、大江健三郎氏と岩波書店の勝訴が確定してから1年余になる。大江・岩波沖縄戦裁判は、慶良間諸島における「集団自決」(強制集団死)の軍による命令や強制を否定し、さらに教科書記述の削除や変更、沖縄における自衛隊強化をも視野に入れて、右翼・歴史修正主義者たちによって組織的に取り組まれたものだった。 裁判は大江氏と岩波書店の全面的勝訴となった。しかし、歴史修正主義者たちによる同じような動きは形を変えて繰り返されている。沖縄戦における住民虐殺や「従軍慰安婦」などの史実を隠して日本軍を美化し、強制集団死を殉国美談にすり替えていく追求は、これからも執拗に行われるだろう。 それを許さないためにも、大江・岩波沖縄戦裁判とは何であったのかを振り返り、裁判の内容を把握することが大切になってくる。 今年2月に岩波書店編『検証・沖縄「集団自決」裁判』(岩波書店
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く