名護市辺野古において、国家自らが文字通り人権を蹂躙し、なりふり構わず進めてきた米海兵隊の新基地建設。メディアは国家と結託し、普天間移設というストーリーを執拗に広め続けた。日本政府は抵抗する住民に対し、あろうことか国軍(海上自衛隊)を差し向けた(2007年)。国家意志は民主党政権になっても変わりはしない。鳩山政権は、これを覆そうと試みたものの、結局は完全に屈服した。菅政権は、面倒な問題として無視した。そして野田新政権は、端から自民党時代の方法を踏襲した。そもそも、パッケージだからといって「普天間移設」というキーワードを(メディアも含めて)使うことが欺瞞なのであり、このことばを使うこと自体が、辺野古の基地ができなければ危険な普天間は永遠に存在し続けるという脅しに他ならない。実際のところ、米国の軍事予算を補助し、その上便利な新基地を作ってあげるのであるから、「辺野古新基地」と称さなければならない