駅名表示をモチーフとした広告などのグラフィックデザインをよく見かける。 以前、ぼくは仕事でグラフィックデザインを手がけたことがある。だから、そういう仕事において、印象的でちょっとひねりの利いたデザインモティーフを考え出す苦労はよく分かる。 よく分かるし、その苦労に同情はするが、駅名表示だけはやっちゃっだめだろうと思う。いかにもありがちだし、ありがちなんだけど「ちょっと気が利いてない?」っていう自負が見え隠れしたりして、なんだかなあ、と思う。お~いお茶の俳句みたいなセンスだ。よく分からない喩えで申し訳ないが。 でも、嫌いじゃない。この駅名表示広告はよく見ると内容が破綻していることが多く、それを確認するのは楽しい。 今回は、そんな破綻した駅名表示広告を見ていこう。 (text by 大山 顕) 痴漢を戒める趣旨のポスターである。もちろんメッセージの趣旨には賛同するし、痴漢行為がもっぱら電車を舞