少女:先生、こんにちは 司書:こんにちは。今日はお一人ですか? 少女:彼、また調べもので徹夜したらしくて、風邪をこじらせてるみたいで。 司書:やれやれ、困った人です。 少女:先生、今の男の人は? 司書:この図書館の常連で、私の知る限り最も多くここに通った方です。街を離れることにしたそうで、お別れを言いに来られたのです。彼にも会いたかったと言っておられたのですが。 少女:あの、お聞きしていいのか分かりませんけど、どういう人なんですか? 司書:図書館の近くで鉄工所を営まれている方です。働きはじめた頃から、時間を見つけてほぼ毎日図書館に来られました。……彼に渡すようにと託されたものですが、あなたになら見せても差し支えないでしょう。 少女:B6判ですね。京大式カードっていったかしら。 司書:ええ。内容もご覧になってください。 少女:何かのメモ……ですね。隅の数字は今日の日付です。それから、これペー
![フロム・ライブラリー図書館となら、できること](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/659a2e5aa88a9c160def97d15f9b00684de8cc33/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fblog-imgs-55.fc2.com%2Fr%2Fe%2Fa%2Freadingmonkey%2F2brain_biggests.jpg)