先立って残念な終わり方を迎えた『ぼくらの』の無念さ(笑)をまるで晴らすかのように、個人的に上記作品に期待するも得られなかったカタルシスを持ってして、今年一番の当たり作品である『電脳コイル』が終盤に向かい盛り上がってきている。 ―やはりカエルの子はカエル、だったか。ジブリ出身の森田監督の『ぼくらの』は劣化ジブリにとどまり、そして攻殻やエヴァスタッフ出身の磯光男監督作品『電脳コイル』は、まさにそれらしい謎解きの面白さや、昔懐かしいレトロな町並みに反するクールなヴィジュアルの派手なアクションや学校の怪談的なミステリー要素で、何とも心ざわめく作品へと昇華した。とどのつまり大事なのは、"作品において何を描きたいか"ということなのだ。その点において後者は素晴らしく優れており、最後までその辺が曖昧なまま、退屈なオチで終了した前者とは隔絶した面白さで視聴者を決して飽きさせることのない手腕を獲得し発揮するに
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