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ブックマーク / lucam.exblog.jp (15)

  • エヴァ的世界とTVシリーズ化する劇場アニメ | 言の葉・道しるべ

    早くも世間は夏休み突入。昨夏のポニョ・フィーバーの余波がようやく冷めたと感じる昨今。しかし、まさか日テレ金曜ロードショーにてヱヴァ新劇場版が放送される日が来ようとは夢にも思わなかった。奇しくも、その第二弾「ヱヴァ破」が現在、絶賛公開中である。それも他映画を差し置いてトップランクに躍り出ようとは。なぜこうも世はエヴァに魅了され、ことごとく席巻されるのか。今やジブリに並ぶ日のトップヒッター。先行する形で放送された(劇場公開時は未視聴)第一弾「序」を観た限りでは、あくまで14年前のTVシリーズの焼き直しの枠を出ないものと感じた。けれど、それでもエヴァエヴァである。'95当時リアルタイムで作TVシリーズに遭遇した自分は、庵野氏属するガイナックスの気を見たという以上に、押し留まることを知らぬ時代の、まさにエヴァ・エイジとも言うべき新時代の到来を感じた。(世に言う水瓶座時代アクエリアン・エイジ

    エヴァ的世界とTVシリーズ化する劇場アニメ | 言の葉・道しるべ
    prisoner022
    prisoner022 2009/07/21
    TVシリーズ化する劇場アニメ
  • ロボットと戦争―ライドバックの描く未来 | 言の葉・道しるべ

    現代の、そしてそれを歴史の過程とした近未来の現実の戦争を描こうとすれば、必ずそこに立ち現れる「テロ」という具体的な形に辿り着く。私自身が知らないだけかもしれないが、それを具体的かつ説得力を持って描いたのは、攻殻機動隊(S.A.C)他アニメ以外にあまり類を見ないような気がする。それも独立した一つの物語として、だ。それでも積極的に戦争を一つのストーリー背景として描いていたガンダムでさえも、宇宙世紀―つまり架空世界における娯楽性、エンターテインメントとしての物語を、モビルスーツという人型兵器を表題として、その緻密な群像劇の内に描こうとしたにすぎない。 私設武装組織「ソレスタルビーイング」の活躍において戦争とテロという、より現実味を帯びたテーマを積極的に描こうとしている現在放送中の「機動戦士ガンダムOO(ダブルオー)」ですら、やはりどこかその架空の娯楽性の域を脱していないのだ(勿論、それはそれで独

    ロボットと戦争―ライドバックの描く未来 | 言の葉・道しるべ
  • 立喰師列伝―押井守が語るもう一つの昭和史 | 言の葉・道しるべ

    ついにやってしまったか...というのは、今頃ようやく鑑賞できた(笑)押井守監督作品『立喰師列伝』(1996)のことなのだが。知る人ぞ知る押井作品としては今更ながら、監督自身の長年のこだわりでもあった「立ちい」に端を発した作品である。それが昨今の押井氏の世界的知名度に乗じ、満を辞して映画化されたというわけだ。ヨミウリオンラインで紹介された対談にて鈴木敏夫ジブリプロデューサーなどの発言でも語られているように、実に途中で睡魔が襲いかねないような(笑)極上の「つまらない」作品に仕上がっている。だがしかし、それは作を心底退屈と思う人間にとっては、だ。 その名もスーパーライブメーションと称された、俳優を撮影した写真にデジタル処理を施し、二次元の紙芝居風に仕上げた実写ともアニメーションともつかない実にユニークな手法で制作された作は、それだけでも映像的に非常に画期的なものを感じる―もはやこれは、あり

    立喰師列伝―押井守が語るもう一つの昭和史 | 言の葉・道しるべ
  • 電脳コイル―虚と実の狭間に捜す人への想い | 言の葉・道しるべ

    先立って残念な終わり方を迎えた『ぼくらの』の無念さ(笑)をまるで晴らすかのように、個人的に上記作品に期待するも得られなかったカタルシスを持ってして、今年一番の当たり作品である『電脳コイル』が終盤に向かい盛り上がってきている。 ―やはりカエルの子はカエル、だったか。ジブリ出身の森田監督の『ぼくらの』は劣化ジブリにとどまり、そして攻殻やエヴァスタッフ出身の磯光男監督作品『電脳コイル』は、まさにそれらしい謎解きの面白さや、昔懐かしいレトロな町並みに反するクールなヴィジュアルの派手なアクションや学校の怪談的なミステリー要素で、何とも心ざわめく作品へと昇華した。とどのつまり大事なのは、"作品において何を描きたいか"ということなのだ。その点において後者は素晴らしく優れており、最後までその辺が曖昧なまま、退屈なオチで終了した前者とは隔絶した面白さで視聴者を決して飽きさせることのない手腕を獲得し発揮するに

    電脳コイル―虚と実の狭間に捜す人への想い | 言の葉・道しるべ
    prisoner022
    prisoner022 2007/12/03
    よく分からんけど(笑)興味深い
  • 10YAERS AFTER―『ガサラキ』10年目の解(こたえ) | 言の葉・道しるべ

    あれから、そろそろ10年が経とうとしている。それなのに私の中では、その作品の持つ引力は、いまだ衰える気配を見せない。いや、まだずっと生きているんだ。囁くような胎動を含んだ風のように...変わらずにこの心の中で―あの時の興奮は一体なんだったのか。それはあの物語に遭遇した「あの瞬間」がすべて答えを知っている。すべて物語っている。実際そうだとしか答える術がない。作が世に出た時の利、生み出した制作者の思惑、そして個人的な感情(おもい)。偶然であるかのような、それらが何の因果か出会い絶妙にマッチングし、これ以上ない密やかな化学反応を爆発的に起こした...私という、そのただ中で。 それを仕掛けたのはすべて、監督である高橋良輔が放つ、古風な日的理想であり伝奇ロマン。侍や刀あるいは武士道に代表される、どこか禁欲的(ストイック)なそれは、古来から日人であることの誇りと伝統と生き様であり、物質的発展に浮

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  • 反逆のヒロイズム―二律背反の黒と白の行方 | 言の葉・道しるべ

    やばい、やばすぎる。コードギアスが面白い。ここへ来て(私のサイトで)何度もこの名前と「反逆」の二文字を聞かされる向きには申し訳ないのだが(笑)今まさに旬のこの作品に思いもよらず、どっぷりハマっているのだから仕方ない。思えば放送開始ほぼ一ヶ月前の9月初頭、伝説の(?)高橋良輔作品『ガサラキ』に何年かぶりに再びハマったのは、何かの蟲の知らせだったのだろうか?その後始まった期待の同高橋監督・最新作『幕末機関説いろはにほへと』までもが、見事に色褪せてしまった感がある。と、いうことで、ここのところ続いているアニメレビュー...無駄なファン熱ひっさげて(笑)今回もガチで行ってみようかと思います。 考えてみれば、この作品の第一級戦犯であろう谷口悟朗監督は、かつてガサラキの助監督も務めており、高橋総監督の元、実質的な映像制作現場の指揮を執っていたという。その後、人気脚家の黒田洋介氏と組み、まさにしてやっ

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  • 「逃げない」「あきらめない」強さ―神山健治、大河内一楼、谷口悟朗 | 言の葉・道しるべ

    先日の読売新聞に、児童ファンタジー小説『精霊の守り人』の広告が載っていた。ここのところ、どうしても調子が乗らず、書こう書こうと思いながらスルーしてきてしまったが、先々週だったか、某アニメシリーズ『攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX』の神山健治監督が、NHK番組『にんげんドキュメント』にて特集され、出演なさっていた。神山監督は、上記「攻殻S.A.C」のレンタルDVDを視聴した時に、特典映像の作品インタビューの話に触れて以来、作品ともども、なかなか面白い人だと、かねてから思ってきた。今回、NHK番組で取り上げられたのは、冒頭の「精霊の守り人」のアニメシリーズが、この4月からNHK衛星アニメ劇場で放送されるからなのだろうが、番組中でも触れられていたが、例えそうでなくとも、特に欧米での「攻殻S.A.C」人気には凄まじいものがあるようだ。それは、二作に亘ってアニメ映画化された劇場版「攻

    「逃げない」「あきらめない」強さ―神山健治、大河内一楼、谷口悟朗 | 言の葉・道しるべ
  • 「海」が導く物語づくりの根っこ | 言の葉・道しるべ

    久々の宮崎ジブリ映画『崖の上のポニョ』の公開が来年'08年に決定した。さらに先日のNHK番組「プロフェッショナル仕事の流儀」にて、その時の人である宮崎駿氏の特集を見て、なぜだか思わず心躍る気持ちになった。確かに近年のジブリ映画にまつわる諸々には、少々複雑な気持ちになる場面もあったが、それでも基的に、初めてNHKのTVシリーズアニメ『未来少年コナン』を見た当時から、密かに?宮崎氏のファンであることは、私自身否めない。昨年、宮崎氏のアトリエ中心に密着取材されたその創作の舞台裏を見て、その気持ちを新たにしたのと同時に、あらためて"物語づくり"の楽しさを教えて貰えたような気がして、とてもわくわくしてしまった。 "物語づくり"―それに関して言えば、今週末からNHK衛星にて放送の始まる、先月末に放送されたアニメ『精霊の守り人』SP番組にて、監督を務める神山健治氏、そしてその原作者の児童文学作家、上橋

    「海」が導く物語づくりの根っこ | 言の葉・道しるべ
  • ジブリの遺伝子エヴァの種子―「ぼくらの」「電脳コイル」 | 言の葉・道しるべ

    この春のアニメ新番組にて、異彩を放っている二作品がある。「ぼくらの」そして「電脳コイル」である。かたや終末思想漂う、エヴァっぽいセカイ系作風の複数の少年少女が主人公の巨大ロボットもの。そしてさらに後者は、一見ほのぼのしたジブリ的匂いを放つ、電脳世界の日常に暮らす少女たちの物語。どちらもローエイジである十代の子供たちが主人公。であるからか、両作品ともに妙に喪失的に純粋でノスタルジック。 特に前者の「ぼくらの」は、鬼頭莫宏の原作からして、非常に衝撃的。しかし概してエヴァのような、確信犯的萌えオタク向け路線を徹底して廃した(?)飾り気のなさにこそ、物言わぬ素の魅力を醸し出しているかのよう。どちらかといえば「ぼくらの」は、(登場人物の多さや、その群像青春劇的な作風においても)かの谷口悟朗作品「無限のリヴァイアス」の絶望感と思春期特有の甘酸っぱさや青臭さを彷彿とさせる。 甘酸っぱいといえば、思春期以

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  • 「海」が導く物語づくりの根っこ | 言の葉・道しるべ

    久々の宮崎ジブリ映画『崖の上のポニョ』の公開が来年'08年に決定した。さらに先日のNHK番組「プロフェッショナル仕事の流儀」にて、その時の人である宮崎駿氏の特集を見て、なぜだか思わず心躍る気持ちになった。確かに近年のジブリ映画にまつわる諸々には、少々複雑な気持ちになる場面もあったが、それでも基的に、初めてNHKのTVシリーズアニメ『未来少年コナン』を見た当時から、密かに?宮崎氏のファンであることは、私自身否めない。昨年、宮崎氏のアトリエ中心に密着取材されたその創作の舞台裏を見て、その気持ちを新たにしたのと同時に、あらためて"物語づくり"の楽しさを教えて貰えたような気がして、とてもわくわくしてしまった。 "物語づくり"―それに関して言えば、今週末からNHK衛星にて放送の始まる、先月末に放送されたアニメ『精霊の守り人』SP番組にて、監督を務める神山健治氏、そしてその原作者の児童文学作家、上橋

    「海」が導く物語づくりの根っこ | 言の葉・道しるべ
    prisoner022
    prisoner022 2007/04/08
    監督を務めた息子が父親である自身ではなく、その手が作り出した数々の作品に育てられたのだという、かつてない時を経た皮肉/庵野秀明氏の「俺たちはコピー世代」の言葉が、今更のように思い出される。
  • プロフェッショナル―ジブリ・プロデューサー鈴木敏夫 | 言の葉・道しるべ

    ここのところ、こちらでも披露している、自分の冗長な長文(笑)というものについて、いまさらながら少々反省している。なんだか全然読む人の身になってない...確かにこちらで書いている文章自体、自分自身の腕試し的意味合いが強かったりするので、人のことを考えていなくて当たり前かもしれない。それでもこうやって他人様の目に触れる場所で物を書いている以上、確かに誰かに読んで貰いたい、と思っているのは事実でもあって。いつぞやの新聞記事で(確かテリー伊藤氏のプロ野球に関するインタビュー記事)今は「パッと見てパッと楽しめる」ものが一番受け入れられる時代なのだそうだ。だから、それこそ私が書いているものなど、その時流に著しく反しているということになる。でも、長時間そういう集中力を維持できない人たちが増えている世の中って一体どうなんだろう?と思ったりもする。(いささか我慢強さが足りない?)自分的には、活字文化衰退寸前

    プロフェッショナル―ジブリ・プロデューサー鈴木敏夫 | 言の葉・道しるべ
  • ウソ世界に生まれる真実の萌芽 | 言の葉・道しるべ

    なんとなくうら寂しげな秋の気配が忍び寄る今日この頃...ここのところ、すこぶるPCのご機嫌がよろしくない。いつぞや盛夏の折、雷雲が迫る中、突然画面がブラックアウトしたのと何か関係があるのか。8月末頃には、まだ30分置きとかだったのが、最近では下手をすると数分おきにネット接続がダウンする。いくら気長でマイペースな自分でも、これにはさすがに若干ストレスが溜まる。無意識のうちにネット世界に安住するな、と暗に何かに諭されているのだろうか?それならそれで別によいのだが...いちいちでも再起動をかければすぐに回復するしで、まったく元に戻らないわけではないのだし、もしそうならその目に見えざる真実の天の声?に従うまでだ。 そういえば、やっと先程、溜まりに溜まっていたこの夏分の大手アニメ誌×二誌三か月分(今月分も含めれば四か月分)にざっと目を通したのであるが、多少はいたしかたないにしろ、やはり日常的な忙しさ

    ウソ世界に生まれる真実の萌芽 | 言の葉・道しるべ
  • 反逆のヒロイズム―二律背反の黒と白の行方 | 言の葉・道しるべ

    やばい、やばすぎる。コードギアスが面白い。ここへ来て(私のサイトで)何度もこの名前と「反逆」の二文字を聞かされる向きには申し訳ないのだが(笑)今まさに旬のこの作品に思いもよらず、どっぷりハマっているのだから仕方ない。思えば放送開始ほぼ一ヶ月前の9月初頭、伝説の(?)高橋良輔作品『ガサラキ』に何年かぶりに再びハマったのは、何かの蟲の知らせだったのだろうか?その後始まった期待の同高橋監督・最新作『幕末機関説いろはにほへと』までもが、見事に色褪せてしまった感がある。と、いうことで、ここのところ続いているアニメレビュー...無駄なファン熱ひっさげて(笑)今回もガチで行ってみようかと思います。 考えてみれば、この作品の第一級戦犯であろう谷口悟朗監督は、かつてガサラキの助監督も務めており、高橋総監督の元、実質的な映像制作現場の指揮を執っていたという。その後、人気脚家の黒田洋介氏と組み、まさにしてやっ

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  • 作ること生み出すこと、創作の喜び―ライトノベルやらオタク文化やら | 言の葉・道しるべ

    時節的に様々な要素が絡み合っているせいか、ここのところ某新聞紙面でも、やけにオタク的ワードが踊ることが多くなった。その一つがいわゆる「ライトノベル」である。―確かに映像作品的な部分においても、昨今アニメや漫画がひとつのサブカルチャーとして、日という国を代表する文化として海外に広く知られている。それが文芸作品などの活字文化にまで広がってきている、という現象が今起こっているのだろうか。とはいっても、元々こういった10代を中心とした青少年向けの小説作品というのは、以前から少なからず存在した。集英社コバルト文庫、角川スニーカー文庫などが代表的なそれである。私自身も主にアニメ作品のノベライズ小説という形で、10代の頃からそれらに当たり前に触れてきた経緯が。 それがなぜ今にして「ライトノベル」という肩書きまで生まれ一つのブームのようにもてはやされているのだろう。というより、これらのまるで漫画作品のよ

    作ること生み出すこと、創作の喜び―ライトノベルやらオタク文化やら | 言の葉・道しるべ
  • 「逃げない」「あきらめない」強さ―神山健治、大河内一楼、谷口悟朗 | 言の葉・道しるべ

    先日の読売新聞に、児童ファンタジー小説『精霊の守り人』の広告が載っていた。ここのところ、どうしても調子が乗らず、書こう書こうと思いながらスルーしてきてしまったが、先々週だったか、某アニメシリーズ『攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX』の神山健治監督が、NHK番組『にんげんドキュメント』にて特集され、出演なさっていた。神山監督は、上記「攻殻S.A.C」のレンタルDVDを視聴した時に、特典映像の作品インタビューの話に触れて以来、作品ともども、なかなか面白い人だと、かねてから思ってきた。今回、NHK番組で取り上げられたのは、冒頭の「精霊の守り人」のアニメシリーズが、この4月からNHK衛星アニメ劇場で放送されるからなのだろうが、番組中でも触れられていたが、例えそうでなくとも、特に欧米での「攻殻S.A.C」人気には凄まじいものがあるようだ。それは、二作に亘ってアニメ映画化された劇場版「攻

    「逃げない」「あきらめない」強さ―神山健治、大河内一楼、谷口悟朗 | 言の葉・道しるべ
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