神が死んで、人間が自分自身で考えねばならなくなった「近代」(デカルト、ベーコン)以降の思想には、「合理論(on演繹法byデカルト)」(主にヨーロッパ)と「経験論(on帰納法byベーコン)」(主に英米)という二つの系譜がある。 日本のこれまでの思想は、ドイツ観念論やフランス現代思想(いずれも合理論の系譜)の影響が強いため、「合理論」に依拠してきた。つまり、基本的には、頭の中で考えるだけ。演繹法。 しかし、世界的に広まっていたマルクス主義が、冷戦終結によって下火になり、それにともなって、マルクス主義を生んだドイツ観念論(もとは合理論)もまた、説得力が削がれてしまい、かわりに、英米思想(経験論)が世界で広まっていった。 英米思想の代表は、クワインのホーリズムであり、もとはパースらのプラグマティズムだ。 そこでは、つねに経験的な実証によって、あらゆる見解が修正される。(修正主義) そういったプラグ