安倍政権の経済政策・アベノミクスの第一の矢として日本銀行が大規模な金融緩和を始めて2015年4月で2年になる。円安、株高が進み景気は回復したように見えるが、実感する人は限られる。日銀が狙う物価が2%上がる世の中を人々はイメージできておらず、2%とした物価上昇率の目標は実現が見えない。 日銀の大胆な金融緩和はうまくいっているのか、今後必要なのは何か。第一線で活躍する識者に聞いた。 ――昨年12月の衆院選で自公が大勝したことは、アベノミクスが信認されたと受け止めていますか。 「今回の選挙では金融緩和は論点にならなかった。アベノミクスとはつまり、金融緩和だけだ。そこを攻撃できなかったら何も攻撃できていないのと同じだ。もし金融緩和に問題があるのなら、早くやめろという党がもっと出ても良かったはずだ」 「今年度の経済成長率はマイナス成長が予測されている。そんな中、なぜ与党が信認されたのか。それは金融緩
![金融緩和で見えた日本の根本問題 竹森俊平・慶大教授:朝日新聞デジタル](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/d8fb0da5933eff7ac49ab92909aebad61fc143f1/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fwww.asahicom.jp%2Farticles%2Fimages%2FAS20150119003800_commL.jpg)