エイズに関する最新の研究成果などを話し合う「国際エイズ会議」が南アフリカのダーバンで開幕し、国連の責任者は、世界では、エイズの治療を巡って前進がみられるものの、去年だけで新たに210万人が感染しているとして、対策の一層の強化が必要だと訴えました。 この中で、国連合同エイズ計画のミシェル・シディベ事務局長は、エイズの治療薬の普及で、世界全体で1700万人の患者が治療を受けられるようになるなど大きな前進がみられると説明しました。一方で、去年だけで210万人が新たに感染したとみられるとして、「このままでは、国連が掲げる2030年までにエイズウイルスの感染を終わらせるという目標は、到底達成できない」と述べて、対策の一層の強化が必要だと訴えました。 エイズを巡っては、南アフリカで、親を亡くしたエイズ孤児が250万人に上るなど、特にアフリカ南部や東部で引き続き深刻な社会問題となっていて、会議に先だって
ハンス・キュンク著『キリスト教は女性をどう見てきたか―原始教会から現代まで』矢内義顕訳、2016年4月、教文館、定価2100円(税別) マリア崇敬 本書の中で最も興味深いのは「マリア崇敬」に関する問いだ。カトリックとプロテスタントの信仰理解の最も大きな違いの1つは聖母マリアの位置付けだ。 プロテスタントではマリアの「無原罪」を認めないし、その名によって祈りをささげることもない。しばしばそれを「聖書的ではない」と言って批判することもある。 女性教職者を認めるプロテスタントは、「男女平等である」と主張する。しかし、本当にそうなのだろうか?(特に私が所属する日本基督教団の)教会の中にいれば、そこがいかに男性中心的であるかは肌で感じることが多い。実際多くの教会では、女性牧師は副牧師だったり、「牧師夫人」としてしか認識されていない。 私自身はプロテスタントだが、カトリックのミサに参列すると、むしろ“
ハンス・キュンク著『キリスト教は女性をどう見てきたか―原始教会から現代まで』矢内義顕訳、2016年4月、教文館、定価2100円(税別) 連日、国際ニュースでローマ教皇フランシスコの発言が報道されている。「同性愛者へ教会は謝罪すべき」「女性助祭の復活を検討する委員会の設置を考える」など。その大きなテーマは、キリスト教界における「セクシュアリティー」だ。 今、カトリックや世界のキリスト教界は「セクシュアリティー」にどう向き合うのか、歴史的な変革の時を迎えているといえるのかもしれない。本書は「キリスト教が女性をどう見てきたのか」を「原始教会から現代まで」の教会史の膨大な資料や現代の女性学の成果を基に総括した力作だ。 著者はハンス・キュンク、今年88歳になるが存命する中で世界で最も影響力を持つ「戦う神学者」として知られている。キュンクは1928年スイス生まれ。ローマのグレゴリアン大学で学び、若くし
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