HIV(エイズウイルス)感染者の約7割を占めるとされる男性同士の性的接触による感染防止に向け、岡山県と岡山、倉敷市などは10日、岡山市北区鹿田町の岡山市保健所で、効果的な啓発策を探るため、初の研修会を開催。感染症予防に取り組む愛媛県のゲイ当事者団体「HaaT(ハート)えひめ」の活動を学んだ。 県によると、2013年の県内のHIV新規感染者は19人。うち17人が男性だった。男性同士の性的接触は避妊具を使わず感染リスクが高くなる傾向があるため、県は13年度から検査の勧奨など具体的な啓発方法を検討している。 「HaaTえひめ」の新山賢代表(36)は松山市保健所と連携しゲイとバイセクシュアル(両性愛)に限定した検査を実施したり、ゲイバーに避妊具や啓発資材を配る取り組みを紹介。「愛媛県では検査を受けたり、避妊具を常用する割合が高まるなど効果が表れており、今後は対策の地域格差をどう埋めていくかが課題」