別にウラをとったわけでもない単なる与太話なのだが、中学の教科書に漢文が載っている理由は、詩吟協会(なんてものがあるのかどうか知らないが)の陰謀ではないかとずっと思っている。詩吟というのは漢詩を独特の節回しをつけて読むもので、幕末ぐらいから流行したらしいから、それほど古いものでもない。ただ、漢文が読めなければ当然詩吟もないわけで、詩吟人口の確保には、漢文教育が欠かせない。どうせ詩吟なんてやるのは国語教師あがりぐらいに決まってるので、そういう点からもよく自己完結している。と、まあ悪口はこのぐらいにしておこう。 ただ、どう考えても中学生に漢文を教える意味がわからない。確かに、日本の文化は古代中国から流れ込んできた大量の文物を消化することによって成立した。古典を読む際に漢籍の素養が欠かせないのはもちろん、現代の日常的な語句にまで、中国由来の表現が無数に登場する。中国語の文献を日本独自の方法で読解す