今冬の東京は寒くなる?――。 気象庁が来月2日、「東京」として発表している気象データの観測地点を、同庁庁舎敷地内(千代田区大手町)から900メートル西の北の丸公園(同区)に移転する。平年値も新地点に準じたものに切り替えるが、オフィス街のど真ん中から緑豊かな公園へと観測環境が変わることで、年平均の最低気温は1・4度も低下。最低気温が氷点下となる「冬日」の発生日も、年平均で4倍近くに増えるという。 気象庁庁舎から徒歩約10分。木々に囲まれた北の丸公園の高台に、雨量計や温度計などが設置された「露場(ろじょう)」がある。ここが新たな「東京」の気象観測地点。散歩でよく同公園を訪れるという主婦(64)は、「木が多く、お濠(ほり)も近いので、ひんやりと感じる」と話す。 現在の露場は、周辺にビルが立ち並ぶ気象庁庁舎の敷地内にあるが、庁舎は港区に引っ越す計画がある。このため気象庁は、観測の連続性を保つため、