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  • 「闇が滲む朝に」🐏章 第19回「二人の逃避行 ちみの瞳に恋してるってか!?」 - Novel life~musashimankun’s blog~

    秘めた二人の逃避行? 「この前に外出したのはいつだったかねえ。夏ごろだったかなあ」 はなえがタクシーの窓の外を眺める。 「8月頃・・・・?」 「そうだね。確か・・・・」 タクシーが信号待ちで停車した。 「確か息子夫婦と食事したんだね・・・・」 再び、タクシーが動き出す。 「息子さんたち、たまに来るの?」 徹が聞いた。 「そう。たまにね・・・・」 やがてタクシーが「キツネ駅」近くの繁華街に入った。繁華街の街燈で一瞬、車内が明るくなった。 「その辺で止めてください」 「キツネ駅」に通じるエスカレーターの前でタクシーが止まった。徹が料金を確認すると運転手に千円札を渡した。 「はい、710円ですね」 運転手は言いながら財布の中から小銭を集めておつりを返した。 「慌てなくていいから」 徹はタクシーを降りるはなえに声をかけた。 「よっこらしょ」 「忘れ物はないかい」 徹が再度、タクシーの後部座席を確認

      「闇が滲む朝に」🐏章 第19回「二人の逃避行 ちみの瞳に恋してるってか!?」 - Novel life~musashimankun’s blog~
    • 「闇が滲む朝に」🐑章 第18回「二人の逃避行~それでも見つかるわけにはいかない」 - Novel life~musashimankun’s blog~

      土曜日、「ラッキー園」の近くで 結局、その日、徹はスーパーでは妻の多恵子には会わずに自宅に戻った。マイ子にも妻に会いに来たとはいえず、夕方のレジ打ちで忙しい多恵子に会ったところで迷惑な顔をされるだけだと思ったのだ。マイ子と別れ仕方がなくスーパー内を一周した後で、そのまま自宅に戻ったのだった。 翌日の土曜日の早朝、徹は「ラッキー園」近くの駐車場にバイクを止めた。もちろん土曜日は仕事は休みになっているから、中に入る必要はなかった。 やがて、「ラッキー園」入口から、一人の老婆が歩いてきた。すぐに徹にはその女性が町田はなえだということが分かった。早朝にもかかわらず、はなえは午前六時という時間に遅れることなく「ラッキー園」から出てきた。今年で78歳になる彼女は、園長に長男夫婦に会いに行くと嘘をつき、今日の外出許可を得たという。 「おはよう、大丈夫だった?」 徹は声を潜めて聞いた。はなえは寒そうだった

        「闇が滲む朝に」🐑章 第18回「二人の逃避行~それでも見つかるわけにはいかない」 - Novel life~musashimankun’s blog~
      • 「闇が滲む朝に」🐑章 第20回「二人の逃避行 あったかいコーシーを飲みながら」 - Novel life~musashimankun’s blog~

        あんた、コーシーは好きなの 土曜日早朝のコーヒーショップに客はほとんどいない。軽音楽が店内を華やかな雰囲気にしている。 「おまちどうさま」 徹ははなえと自分のコーヒーをトレーに乗せて運んできた。 「温泉は午前10時過ぎから入れるようだから。着く頃にはいい時間になると思うけど、ま、急ぐことはないから。着いたら周りを少し散歩でもしようか」 徹がコーヒーをはなえの方に置いた。 「砂糖は入れるでしょう」 徹ははなえのコーヒーカップにステックシュガーを入れた。そういえば、徹も数十年前には、若かった多恵子と喫茶店でコーヒーを飲んで将来について話をしていた。まだ希望に満ちていた頃だ。 「コーヒーはおいしいね。はなえさんは好きなの?」 「よく飲むよ。インスタントだけど。あんたはどうなの?あったかいコーシー」 「コーシーって・・・・好きだよ」 徹ははなえのジョークに気づいた。たまに冗談を言うのだ。 「うーん

          「闇が滲む朝に」🐑章 第20回「二人の逃避行 あったかいコーシーを飲みながら」 - Novel life~musashimankun’s blog~
        • 「闇が滲む朝に」🐑 章 第9回「昼間からビール三昧の五十六の鋭い眼光にヒヤリ」 - Novel life~musashimankun’s blog~

          昼から生ビールを飲む顔の大きな男 徹は文平の言う、たかど、という名前を聞いたことがなかった。 「たかどさん・・・・ですか」 「確か、『キタキツネビル』で働いているって言ってたな」 顔の大きなベートベン似の男が言った。 「『キタキツネビル』ですか・・・・」 クリーンモリカミは●●市内では「ラッキー園」のほかに「キタキツネビル」や「エゾリスビル」で清掃業務を行っているが、徹は「ラッキー園」でしか仕事をしていないから、「たかど」という人物のことも顔も知らないのだ。 アルバイトのくみ子がベートベン似の高戸五十六に焼き肉定食を運んできた。 「ありがちょう、これおかわり」 五十六はくみ子に空になったビールジョッキグラスを渡す。 昼からビールか・・・・いいなあと徹は思う。 「生、おかわりです」 くみ子がグラスをカウンターの上に置いた。 「ちゃんぽん一つ、お願いします」 徹がくみ子に注文した。 「中華屋・

            「闇が滲む朝に」🐑 章 第9回「昼間からビール三昧の五十六の鋭い眼光にヒヤリ」 - Novel life~musashimankun’s blog~
          • 闇が滲む朝に」🐑 章第14回「忘我の時、全ては満たされると、春香さんは笑った」 - Novel life~musashimankun’s blog~

            プライドが邪魔するとマイナス 徹には図書館館内の喫茶店で、皿やコップを洗う音が聞こえてくる。静粛の中の図書館で、ここだけは少し違う雰囲気を醸し出している。 正面に座る春香さんはコーヒーを飲みほした。 「コーヒー、もう一杯、飲もうか」 「自分はまだありますから、どうぞ」 春香さんは後方のアルバイトに手を上げた。二人の間に沈黙が続いた。 「ゴミの回収なんてってね、やれないって。どうしてもプライドが邪魔するんだなあ」 春香さんがポツリとこぼした。 「プライド・・・・そうですかね。自分が今までに経験したことのない仕事なんで。慣れないというか」 徹が水を飲んだ。 「でも時間的には、それほど長くはないでしょう。今の施設での仕事は」 「ええ。気は使うけど、比較的、業務としては楽な現場だと面接でいわれました。今の会社での他の現場では、主任が自ら定期清掃もやるから結構、機械も操作がむずかしい物を使用したりす

              闇が滲む朝に」🐑 章第14回「忘我の時、全ては満たされると、春香さんは笑った」 - Novel life~musashimankun’s blog~
            • 「闇が滲む朝に」🐑章 第27回「二人の逃避行 やっぱ『竜乃湖』には、何かがありそうだっ!」 - Novel life~musashimankun’s blog~

              やはり何かがいそうだっ! 徹たちが車から降りると、横幅約100メートル、縦約200メートル程だろうか。大きな湖が目の前に横たわっている。湖の奥の方はうっそうとした林を抜けるように延々と伸びている。入口付近には「竜乃湖」と書かれた看板が立てられ、歴史と注意書きが綴られていた。 確かにしんとした雰囲気で、何かがいそうだと徹は直感した。 「静かな、いい所だねえ」 はなえがポツリと言う。 ヒゲさんが両手を合わせて静かに黙とうする。徹は運転席でヒゲさんが言っていたことは本当だと思った。つられて徹とはなえも両手を合わせた。ヒゲさんが何か独り言を言っている。と、バタバタと水面を叩く激しい音がした。 「鴨だ・・・・・」 ヒゲさんが言う。 「鴨ですか・・・・あれ」 徹は水面すれすれに羽ばたこうとする鳥を見た。 「ここに竜がいたんだね」 はなえが聞いた。 「そう。遠い昔の話だけどさっ。あ、そう、たまに竜が見え

                「闇が滲む朝に」🐑章 第27回「二人の逃避行 やっぱ『竜乃湖』には、何かがありそうだっ!」 - Novel life~musashimankun’s blog~
              • Genomic epidemiology of novel coronavirus (HCoV-19) | Nextstrain

                • 「闇が滲む朝に」🐑章 第16回「一日、一日を精一杯に生きるということ」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                  ふたたび、「戦時下を思え」 夕方の5時半過ぎ、徹はスーパー「モリダクサン」の方に向かいながら思う。いつもなら一人でテレビを見ている時間帯だ。テレビといっても特に自分が見たい番組を見るわけではない。 ただ、コーヒーを飲みながら、ぼんやりとニュースを見る機会が多かった。最近では阪神・淡路大震災のニュースを覚えていた。 「辛い時は戦時下を思え・・・・」 また春香さんの言葉が徹の脳裏をよぎった。 大きな震災はまさに戦争状態と変わらないだろうと徹は思う。多くの人が犠牲になるのだ。本当に被災した人たちは生きるか死ぬかを、経験するのだから。 震災国・日本で生きるということ 阪神・淡路大震災が発生して25年が経過した…。そういえば東日本大震災も発生してから12年が過ぎている。日本では東北で大きな地震が発生して以降も、毎日に全国で地震のない日はないし、大きな災害も後を絶たない。ここ数年は夏になると大きな台風

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                  • 「闇が滲む朝に」🐑章 第32回「自分が飛んでいる。あの体験が全てを変えた」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                    自分がどこかに飛んでいる リングのコーナーポストから飛び降り、相手選手のラブレスタ―めがけて身体をぶつけていった筈のヒゲさんの身体は、悲惨にもマットに全身を打った。そこにラブレスタ―の姿はなかったのだ。ヒゲさんはその時・・・・・・。自分がどこかに飛んでいると感じた。 自分がゆっくり空を飛びながら、やがて見えてきたのは霧の中に浮かぶ川だった。その先にどこかで見た記憶のある人たちがいる。にこやかとはいえないが、確かに手を振ってこちらに来るように促している。ヒゲさんはいい気持ちのまま、川を渡りそちらの方向に行こうとした。しかし、どこからか、「まだ、そこはダメだよ」という声が聞こえてきた。 まだ、そこはダメだよ ヒゲさんはその声を無視して再度、その川を渡ろうとした。 「まだ、そこはダメだよ」という声が聞こえたかと思うと、誰かがヒゲさんを地上に戻そうと身体を引っ張った。その瞬間、ヒゲさんは再び激痛を

                      「闇が滲む朝に」🐑章 第32回「自分が飛んでいる。あの体験が全てを変えた」 - Novel life~musashimankun’s blog~
                    • 「闇が滲む朝に」🐑章 第31回「壮絶な空中戦の末にプロレスのマットに沈んだヒゲさん・・・」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                      ジョイと竜乃湖を目指して走る ヒゲさんは夕闇の林の中を「竜乃湖」を目指して走る。後方からジョイがハアハアと息を切らせながらついてくる。前足と後方の足はリズミカルに動く。 ジョイはヒゲさんの走る間隔には慣れている。もうこの坂道を上り降りし始めて2年半が過ぎた。ジョイがヒゲさんに出会ったのは3年前だ。 ヒゲさんはこの地に引っ越してきてからすぐにペットセンターへ行き、ジョイを見つけてきたのだ。ジョイのような大型犬に手綱をつけずに散歩するのは、都会や人の集まる所では決してできることではないが、幼い頃からこの木々がうっそうとする土地で、厳しく訓練してきたジョイなら大丈夫だという自覚がヒゲにはあった。だから、成犬になってもジョイに手綱をつけたことはない。もちろん、ヒゲさんが散歩するコースは人が歩くような場所ではないが。 目の前に現れたある光景 やがて、ヒゲさんとジョイの目の前に「竜乃湖」が現れた。 夕

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                      • 「闇が滲む朝に」🐑 章 第26回「二人の逃避行 異常気象にやられねえよう、『竜乃湖』で拝むっけ」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                        黄色のランドクルーザーでやってきた 髭面男のヒゲさんから「竜之湖」に誘われた徹は、風呂から上がるとはなえにその旨を伝えた。ヒゲさんが自分の車で「もとずろう温泉」まで迎えに来てくれるという。 近くのうどん屋で昼飯をとった徹とはなえは、午後1時に温泉の前でヒゲさんが来るのを待った。 徹がはなえと立ち話をしていると、やがて約束の時間の5分前にヒゲさんの運転する車がやってきた。 黄色のランドクルーザーでヒゲさんらしい車だと徹は思った。「竜之湖」は温泉から徒歩で歩いても大人の足で20分程だというからそう遠くではないが、はなえのことを考えてヒゲさんが車で迎えにきてくれたのだ。外見はクマのような感じがする男だが、外見に似合わず気の利く男だと感心した。 「ま、見るだけでもいいから」 ヒゲさんは車を運転しながら言った。 「へええ、そんな所があるのかい」 後方座席に座ったはなえが、大きな声で言った。しばらく温

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                        • Novel「闇が滲む朝に」第☆章14回「何があっても挫けない、諦めない、思いが現実を作る」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                          土曜日の午後2時、片山は「鈴音」に着いた。ビルの中では昼から自動車会社の宴会が開催されていた。今日はもう一件、予約が入っているという。まだ、宴会が終了するまでには時間がある。片山は鶴子と倉庫で立ち話を始めた。九州には台風が上陸し、やがて関東地区にも上陸する恐れがあるらしい。 夏の盛りなのに台風が心配 土曜の日、時計が午後3時になりかけた頃、片山二郎は人通りの少ない◎◎ 駅からの通りを抜け「鈴音」ビルの玄関先に着いた。入口付近の看板の予約看板には2階「ひまわり」の部屋に◎◎自動車会社様、3階「かえで」に柴田様と記入されている。 自動車会社とは別にもう一人客が入っていたのだ。いつも通り入口から外側の倉庫に向かうと、表通りを鶴子が歩いてくるのに気づいた。倉庫は自動車倉庫だから、外に出入りできるように格子状のシャッターが下ろされている。 「お疲れさん」 ビルの内側から倉庫に鶴子が入ってきた。 「お

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                          • 元素法典——Novel AI 元素魔法全收录 :日本語版公開用

                            元素法典——Novel AI 元素魔法全收录 :日本語版公開用         共有ログインお使いのブラウザのバージョンはサポートが終了しました。 サポートされているブラウザにアップグレードしてください。閉じる ファイル編集表示ツールヘルプユーザー補助機能デバッグ

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                            • 「闇が滲む朝に」🐑章 第33回「イノシシと闘ったさ。野良仕事も毎日が命懸けっさ」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                              ジョイは綱なしで外に出さねっと 「ただいま」 徹たちが京子と話しているところに、ヒゲさんが帰ってきた。 「おかえりなさい」 京子は笑顔でヒゲさんを迎えた。 「今日は早いわね」 「ああ。お客さん、あんまり待たせちゃいけねっから」 「おかえりなさい」 京子からヒゲさんのことを聞いた徹とはなえは改めて見直すように、ヒゲさんに挨拶した。 「すみません。ジョイだけは毎日、朝晩、外に連れていかねっど。運動不足になるっけ。コーシー、持ってきて。それともお茶がいいですか」 ヒゲさんはテーブルの上の、徹の空になったコーヒーカップを眺めた。 クマとかイノシシも出るさ 「おかわりがいいですか」 京子が二人に聞く。 「いえいえ、もうお構いなく」 徹が頷きながらはなえの方を向いた。 「ええ、もう。いただきましたから」 はなえが頷いた。 「はなえさんはお茶だね。で、こちらはコーシーだね」 ヒゲさんが徹の方を向いた。

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                              • Novel「闇が滲む朝に」第☆章12回「くふふと笑いながら銀河を旅した日」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                                片山は1階に降りると、ビル続きの倉庫に入った。倉庫では鶴子が用具類の整理をしていた。鶴子は良子の様子を聞いてくる。数か月前に体調を崩し1週間ほど休んだのだという。元気そうな鶴子も料亭の女将となると何かと大変なんだと片山は思う。そんなことを考えていると、鶴子がふと「最近、『銀河鉄道の夜』を読んでいる」とこぼした。 ビール飲めるかもよ、くふふ 片山は「なでしこ」で良子から業務連絡表を受け取るとエレベーターに乗り1階に降りた。倉庫に入ると鶴子が用具類を整理していた。 「お疲れさん」 片山に気づいた鶴子が声をかけた。 「お疲れさまです」 「どうだった。なんか言われたかい?」 鶴子が気になる表情を見せた。 「いや、特に。何か用事ありましたか?」 片山がペットボトルのお茶を飲む。 「明日のことさ。私も来るから。昼から宴会やるんやろ。自分は2時ごろに来るわ」 「どこのお客さんなんですか」 「自動車関連や

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                                • 「闇が滲む朝に」🐑 章 第4回「渡り鳥のように飛び続けることができるか」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                                  渡り鳥の飛来に感謝する 徹はカートから落ち葉の入った90ミリリットルのビニール袋を取り出し、高齢者施設「ラッキー園」の庭の隅にある横用具入れ隣のゴミ収集倉庫に置いた。 ピーッ、ピピピ、どこからかツグミの鳴き声が耳に届く。 目の前に広がる青い空と黄色い葉が広がる庭を眺めながら、ツグミはなぜ、日本に飛んでくるのかと考えたりする。ま、暇なんだ、ようは。 そういえば、ツグミに限らず、決まって冬になると日本に飛来する渡り鳥たちは多い。 徹は若い頃に新潟市内の佐潟でハクチョウを見たことがある。偶然に出かけた湖だった。このハクチョウは冬になるとシベリアやアイスランドから飛来するのだ。ツグミは確か中国あたりからだった。 なぜ、渡り鳥は長い距離を旅することができるのだろう。太陽や月、地場のエネルギーの変化を敏感に察知して移動するらしい。 今年もツグミやハクチョウが変わらずに、日本に来てくれることに感謝しなき

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                                  • 「闇が滲む朝に」第☆章17回(最終回)「人は死なない。苦しみ他界して死者となる」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                                    あらすじ 片山と良子たちは客の柴田たちを送ると料亭に戻った。 そこで片山が意外な柴田の状況を聞かされる。第☆章の最終回。 客の柴田の意外な容態 「今日、四階に来たお客さん」 ふと良子が言った。 「柴田さん・・・ですか」 片山がボードに記入されていた名前を思い出した。 「そう柴田さん。ご家族でいらっしゃった」 「奥さん、綺麗ですね」 片山が冗談ぽく言った。 「片山さん好み、ゆかりさんみたいな人?」 良子も冗談を返す。 「でも柴田さんね。ガンなの」 良子が話しを戻した。 「だんなさんの方ですか」 「そう、紀夫さんね」 片山は柴田を料亭で初めて見た時、少し痩せ具合が気になっていた。初めて会う人でも何か病的な痩せ方をしている人は、その瞬間に病気だと分かる時がある。 「そうですか、少し痩せているなとは思っていました」 「たぶん、私の旦那と同じだと思う・・・・」 ふと良子が漏らした。片山は良子が結婚し

                                      「闇が滲む朝に」第☆章17回(最終回)「人は死なない。苦しみ他界して死者となる」 - Novel life~musashimankun’s blog~
                                    • GitHub - CSSEGISandData/COVID-19: Novel Coronavirus (COVID-19) Cases, provided by JHU CSSE

                                      On March 10, 2023, the Johns Hopkins Coronavirus Resource Center ceased its collecting and reporting of global COVID-19 data. For updated cases, deaths, and vaccine data please visit the following sources: Global: World Health Organization (WHO) U.S.: U.S. Centers for Disease Control and Prevention (CDC) For more information, visit the Johns Hopkins Coronavirus Resource Center. This is the data re

                                        GitHub - CSSEGISandData/COVID-19: Novel Coronavirus (COVID-19) Cases, provided by JHU CSSE
                                      • 「闇が滲む朝に」第☆章16回「ただ笑顔で、花束をあなたに」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                                        料亭「鈴音」での土曜の自動車メーカーの宴会は終了した。続いて4階のお客である柴田の食事会も終わろうとしている。片山は女将の良子に頼まれた通り、マーガレットの咲く庭に出て、花を切り始めた。 料亭の庭に咲くマーガレットとコスモス 片山は「鈴音」の外に出ると料亭の右側に回り庭に出た。20メートル四方の庭には白のマーガレットとピンクのコスモスが所狭しと咲き乱れている。片山は一瞬、深呼吸した。ゆっくりと庭に入ると手にしていたハサミで、マーガレットを切り始めた。 「片山ちゃん」 鶴子の声が聞こえてきた。 「そろそろ引き上げるよ。今日は直帰するから」 「お疲れさまです。自分はもう少しいます」 「女将さんから花を頼まれたのかい」 「ええ。10本ほどマーガレットを切ってきてって」 片山が目の前のマーガレットを見渡す。 「たまに。渡すんよ。お客さんに」 「そうですか」 「珍しいやろ。こんな場所で花が咲いてるん

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                                        • Novel「闇が滲む朝に」第☆章13回「ある日、自我を捨て奉仕せよと月が言った」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                                          今まで本など読む時間がなかった鶴子が、本を読みだしたのは最近のことだ。それも時代小説ばかり読んでいた。そんな鶴子は宮沢賢治の「雨にも負けず」の詩のことを、息子から紹介されて気に入ったのだ。鶴子が「銀河鉄道の夜」を読んでいるのは、必ずわけがあると片山は思う。 夜の銀河に魅せられて 鶴子が「銀河鉄道を夜」を読んでいるのは、以前に鶴子の息子に宮沢賢治のことを聞いたことがきっかけになったことは片山にも理解できた。大阪で生まれた鶴子は、新潟で短い期間だが居酒屋を経営していたことがある。不況の影響で店をたたまざるをえなくなったが、居酒屋を営んでいた時期には本など読むことができなかった程、忙しかったらしい。上京してからは、結婚し家庭を持ったから、なおさら本など読む時間はなかったという。 夫は建築関係の仕事で忙しく、鶴子もパートに出ていたことから、読書する時間などなかったのだ。本を読むという行為は、よほど

                                            Novel「闇が滲む朝に」第☆章13回「ある日、自我を捨て奉仕せよと月が言った」 - Novel life~musashimankun’s blog~
                                          • 「闇が滲む朝に」🐑章 最終回(第35回)「それでも桜は咲くっさ、負けねでファイト」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                                            さあようこそ、のど自慢に ヒゲさんの車で徹たちが「もとずろう温泉旅館」に戻ったのは、その日の午後6時前だった。はなえはそのまま温泉に入り、食事をした後は自分の宿泊部屋に入った。 徹は午後7時から宴会ルームで行われる「もとずろう温泉旅館 のど自慢大会」を見ながら酒を飲むことにした。今回はさすがに参加者も少なく6人ほどだという。コロナウイルスの影響で宿泊客は皆無に等しく、徹とはなえの他は地元の人ばかりだった。宴会ルームには空気清浄機を四方に設置し、ずんいちろ社長はこういう時期だからこそ、皆が元気を出すために開こうと決めたのだ。 「やあやあ、ようこそ」 宴会ルームに徹が入ると、マイクテストをしていた男が声をかけてきた。 「初めてですね。地元の人じゃないね。今日は思い切っきり歌ってさ」 「いやいや、僕は見に来ただけですよ。参加しなくても。見るだけでいいからってヒゲさんに言われました」 「そう。ヒゲ

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                                            • Novel「闇が滲む朝に」第☆章8回「明日、世界が終わっても、今日、僕はリンゴの木を植える」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                                              片山は「鈴音」の一階に戻ると、いつものように大きな花瓶の花に気づいた。この花瓶に入れられたバラやヒマワリなどの花や、ビルの植栽が自分に話しかけていることを感じることがあるのだ。同様に片山は元気になるリンゴが好きで毎日、食べるが、きっかけは幼い頃に偶然に知った「明日、世界が滅ぶとしても、今日、リンゴの木を植える」の名言だった。 花や植栽が話しかけてくる 良子から洗面のハンディーソープ交換の件を聞いた片山は、そのまま「鈴音」の一階に戻った。一瞬、疲労からめまいを覚える。めまいは深呼吸を繰り返すうちに収まった。 「鈴音」の大きな窓から片山は空を見上げながら、もう自分がこうして都会のど真ん中で、清掃業者として生きていることになんら違和感を感じることはなかった。忙しすぎて日中は自分を振り返る余裕などないといった方がいいかも知れない。その分、疲労もたまる。 しかし、それでもふと「鈴音」の入り口に入ると

                                                Novel「闇が滲む朝に」第☆章8回「明日、世界が終わっても、今日、僕はリンゴの木を植える」 - Novel life~musashimankun’s blog~
                                              • GitHub - TachibanaYoshino/AnimeGAN: A Tensorflow implementation of AnimeGAN for fast photo animation ! This is the Open source of the paper 「AnimeGAN: a novel lightweight GAN for photo animation」, which uses the GAN framwork to transform real-world photos

                                                Photos Videos Added the AnimeGAN Colab. AnimeGANv3 has been released. AnimeGANv2, the improved version of AnimeGAN. Online access: Be grateful to @TonyLianLong for developing an online access project, you can implement photo animation through a browser without installing anything, click here to have a try. Pytorch version: pytorch-animeGAN. Be grateful to @ptran1203. Some suggestions: since the re

                                                  GitHub - TachibanaYoshino/AnimeGAN: A Tensorflow implementation of AnimeGAN for fast photo animation ! This is the Open source of the paper 「AnimeGAN: a novel lightweight GAN for photo animation」, which uses the GAN framwork to transform real-world photos
                                                • Novel「闇が滲む朝に」第☆章15回「マーガレット・・・・花言葉は真実の愛と信頼」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                                                  「鈴音」では自動車会社の客たちの宴会が終わり、片山たちは「ひまわり」の部屋に清掃に入った。今日はもう一軒、客が来ている。4階の「紅葉」には柴田紀夫が家族を連れてきていた。良子は柴田にメニューの説明を始めた。 庭に咲くマーガレットの意味 「鈴音」入口付近が騒がしくなった。次々に2階から客人らしい者たちが下りてくる。良子は玄関で客人たちを見送り始めている。鶴子が清掃用具を持ちながら2階へ向かう。片山も掃除機を左手に持ち続いた。 「じゃあ、今日は洗面とトイレは私がやるから」 鶴子が言う。 「お願いします」 片山が返事をしながら「ひまわり」の部屋に入る。 すでに15人ほどの客たちはもういない。 片山は部屋の隅のごみ箱を次々にまとめた。燃えるゴミ、燃えないゴミとペットボトル、缶、瓶類だ。次に掃除機をかける。それ程、広くない部屋だから時間はかからない。食事関連や酒類などは料理人たちがすでに運び出してい

                                                    Novel「闇が滲む朝に」第☆章15回「マーガレット・・・・花言葉は真実の愛と信頼」 - Novel life~musashimankun’s blog~
                                                  • Novel「闇が滲む朝に」第☆章10回「辛い時はジョークで笑いながら乗り越える」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                                                    鶴子は清掃から休憩所のある倉庫に戻ると、片山に「鈴音」三階の「もみじの部屋」前の洗面が詰まりかけていることを告げた。洗面の詰まりなどすぐに改善するのだけど、通常の仕事では、あまり発生しない仕事が入った場合、片山はジョークを言って自分を奮起させる妙な癖があった。「もみじ饅頭!」でっかと片山が言うと、鶴子は「あほか」とあきれた顔を見せた。 「鈴音」で土曜に仕事の日 「お疲れさん」 平が休憩所のある倉庫に戻ってきた。 「ボード拭きありがとうございます」 今日は平がお客様ボード拭きをやってくれたのだ。 「夏場は適当に分担してやらないとな。お互い結構、仕事の量が多いから」 平がペットボトルの水を飲みながら言った。 「そろそろ、鶴子さんトイレ清掃から戻ってくるんじゃないの。暑い、暑いっていうよ。たぶん。そうだ、片山ちゃん、明日もここに来るんだね」 平が思い出したように言った。 「ええ。明日はお客さんが

                                                      Novel「闇が滲む朝に」第☆章10回「辛い時はジョークで笑いながら乗り越える」 - Novel life~musashimankun’s blog~
                                                    • Novel「闇が滲む朝に」第★章6回「今日も元気だしていきましょう」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                                                      片山二郎は「鈴音」の洗面の清掃を終えると、一階のお客の予約状況が記してあるボードをタオルで吹き始めた。そこに女将の武田良子が出勤してきた。Vネックの深緑色のTシャツに白いパンツ、カーキ色のショルダーバッグというラフな格好だ。いつも通りに挨拶すると、片山の前に香水の香りが漂った。料亭の女将というより、どこかの女性誌のモデルをしているといっても不思議ではない。ヨガが趣味で野球は詳しくはないが、イチローのファンだと、平が話していたことを片山は思い出した。 女性誌のモデルのような女将の出勤 片山二郎は二階の洗面所を終了すると、「鈴音」の入り口付近に出してある事務所内のゴミを回収し外に出た。一時間前まで降っていた雨はやんでいる。そのまま裏口に回り水道のある場所に行って清掃用具を洗い始めた。ゆっくりはしていられない。次は「鈴音」の入り口付近にあるお客の予約ボードのチェックだ。 片山はバケツからタオルを

                                                        Novel「闇が滲む朝に」第★章6回「今日も元気だしていきましょう」 - Novel life~musashimankun’s blog~
                                                      • 漫画「きっと、いいことあるさ」◎特技ありますか - Novel life~musashimankun’s blog~

                                                          漫画「きっと、いいことあるさ」◎特技ありますか - Novel life~musashimankun’s blog~
                                                        • 新型コロナウイルス感染拡大防止のための文化施設閉鎖に向けた助成金交付案 / Petition for Japanese government’s compensation for cultural facilities to prevent the spread of the novel coronavirus infection.

                                                          新型コロナウイルス感染拡大防止のための文化施設閉鎖に向けた助成金交付案 / Petition for Japanese government’s compensation for cultural facilities to prevent the spread of the novel coronavirus infection. 日本政府、国会議員の皆さまへ 現在、ライブハウス・ナイトクラブ・劇場は、新型コロナウイルスの影響により経営の危機に瀕しております。イベントの自粛要請、不要不急の外出の自粛要請のなかで、公演の中止が相次ぎ、売り上げの急落が起きています。 今この状況下では集団感染の発生を防ぐことが大切なことだと理解をしながらも、経済的な事情により営業を続けざるをえない状況に陥っています。 そして、その状況下で従業員はもちろん、出演者、音響エンジニア、照明エンジニアなど多くの関係者

                                                            新型コロナウイルス感染拡大防止のための文化施設閉鎖に向けた助成金交付案 / Petition for Japanese government’s compensation for cultural facilities to prevent the spread of the novel coronavirus infection.
                                                          • テラーノベルの運営体制に関するご説明|お知らせ|Teller Novel Inc.

                                                            株式会社テラーノベルが運営する小説プラットフォーム、テラーノベルの運営体制に関してご説明させていただきます。 テラーノベルは2017年より、小説投稿プラットフォームとして皆様にご利用いただいてまいりました。作家のみなさまがより快適に作品を投稿し、作品がより多くの読者に読んでいただけるプラットフォームを目指して開発を続けてまいりました。 弊社は創作物を生み出す場を提供する者として、テラーノベル内の作家、そしてあらゆるクリエイターの方々の創作活動が守られることを第一に考えております。 これまでも、創作活動の場、そしてクリエイターのみなさまを守るため、ユーザから通報いただいた作品に関して、事実関係が確認できたものについては削除対応を行っており、弊社として判断が難しいものにつきましてもプロバイダー責任制限法に基づき対応を行ってまいりました。 https://teller.jp/legal_requ

                                                              テラーノベルの運営体制に関するご説明|お知らせ|Teller Novel Inc.
                                                            • ChinaXiv.org 中国科学院科技论文预发布平台 | Decoding the evolution and transmissions of the novel pneumonia coronavirus (SARS-CoV-2) using whole genomic data

                                                              摘要: Background. The outbreak of COVID-19 started in mid-December 2019 in Wuhan, Central China. Up to February 18, 2020, SARS-CoV-2 has infected more than 70,000 people in China, and another 25 countries across five continents. In this study, we used 93 complete genomes of SARS-CoV-2 from the GISAID EpiFluTM database to decode the evolution and human-to-human transmissions of SARS-CoV-2 in the rece

                                                              • 漫画「きっと、いいことあるさ」◎浦島太郎みたいだ - Novel life~musashimankun’s blog~

                                                                  漫画「きっと、いいことあるさ」◎浦島太郎みたいだ - Novel life~musashimankun’s blog~
                                                                • 漫画「きっと、いいことあるさ」◎強靭って・・① - Novel life~musashimankun’s blog~

                                                                  漫画「きっと、いいことあるさ」◎強靭って・・②

                                                                    漫画「きっと、いいことあるさ」◎強靭って・・① - Novel life~musashimankun’s blog~
                                                                  • 「闇が滲む朝に」🐑 章 第3回「人間も冬眠すればいいのに」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                                                                    人間も夏眠や冬眠すればいいのに 清掃の仕事の悪さを指摘されるたびに、森木徹は一体、このばあさんどうしたの?と思うくらいに、突然に雷神のような顔に豹変し、睨みをきかす明子を思い出しながら、(・д・)チッと舌打ちする。『ったく、るせいババア』だと思う。 しかし、そんな明子も日ごろは、慣れない徹に、「これ食べるかい、これ家に持っていくかい?」と、菓子や果物を持ってきたりする。仕事では何かとうるさいが、いつもは優しい人なのだ。 徹が周りを見渡した時に既に、その明子は庭にはいなかった。徹は落ち葉を掃き続けながら、ふと庭中央の池を覗き込む。 夏場は鯉たちが所狭しと池の中を泳ぎ回っているそうだが、冬の時期には、ほとんど水面に鯉の姿を見かけることはない。鯉も亀と同様に冬の間は餌を食べなくなる。考えてみたら人間と比べると、鯉やクマや亀はとてもストイックなのだ。 3か月も4か月も食べなくてもすむ身体というのは

                                                                      「闇が滲む朝に」🐑 章 第3回「人間も冬眠すればいいのに」 - Novel life~musashimankun’s blog~
                                                                    • Novel「闇が滲む朝に」第★章7回「ええいっ!危険な暑さにバッドウォーターマラソンを意識も・・」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                                                                      片山二郎は「鈴音」の洗面の清掃を終えると料亭の外に出た。異常な暑さが襲う。最高気温が35度と発表される日が続く毎日に、重い疲労を感じる。常日頃から毎日の肉体労働生活をトレーニングと考えている片山は、こんな時にアメリカのカリフォリニアで開催されるバッドウォーターマラソンレースのことを思い出す。最高気温が40~50度と発表されるレースでは、たぶん体感的には気温55度の中を217キロを48時間以内に走るのだ。暑さに耐えきれず吐く選手もいるという。 異常な暑さが疲労に拍車をかける 片山はボード拭きを終えるとタオルを洗いに「鈴音」の外に出た。床のモップ拭きを始めた。今日はついさっきまで雨が降り続いていたから、植栽の水撒きはやらないで済む。しかし、外は既に40度を超えている。 異常な気温上昇とにわか雨は、もはやこの日本は南国のようだと思う。片山は軽いめまいを覚える。しかし料亭内はクーラーが効いている。

                                                                        Novel「闇が滲む朝に」第★章7回「ええいっ!危険な暑さにバッドウォーターマラソンを意識も・・」 - Novel life~musashimankun’s blog~
                                                                      • 漫画「きっと、いいことあるさ」◎番外編 マスク - Novel life~musashimankun’s blog~

                                                                          漫画「きっと、いいことあるさ」◎番外編 マスク - Novel life~musashimankun’s blog~
                                                                        • Discovering novel algorithms with AlphaTensor

                                                                          Research Discovering novel algorithms with AlphaTensor Published 5 October 2022 Authors Alhussein Fawzi, Matej Balog, Bernardino Romera-Paredes, Demis Hassabis, Pushmeet Kohli First extension of AlphaZero to mathematics unlocks new possibilities for research Algorithms have helped mathematicians perform fundamental operations for thousands of years. The ancient Egyptians created an algorithm to mu

                                                                            Discovering novel algorithms with AlphaTensor
                                                                          • Novel「闇が滲む朝に」第☆章9回「この宇宙の片隅で生きている 一瞬の偶然と奇跡について」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                                                                            片山は料亭に外に出ると植栽の水撒きを始めた。カエデの木は夏でも緑の葉を青々とつけている。長いホースの先を全開にして勢いよく水を撒く。暑い空気が一瞬、涼しい風に変わる。そういえば、人間はこの水がなければ生きていけない。日本は四方を海水に囲まれているが、ふと、不思議な地形をした日本の、この地球の片隅で、生きている100年の一瞬の偶然を思う。 虫よけスプレーと庭掃除 片山はモップを駐車場の倉庫の奥にしまった。 「少しは涼しくなったけど、まだ暑いから気をつけてな」 平がバキュームを片付けながら言った。 「そうですね。今日は日差しも少し和らいでいますから大丈夫ですよ。本当に夏場は丁度、太陽の日差しが直線的に当たるので暑さが倍増しますよ」 片山は虫除けスプレーを右腕に捲いた。 「顔も気をつけないとな」 平がジョーク混じりに笑う。 「ホント、庭に出ると顔にもたまに蚊が来ます。蚊が来る場所ではマスク付けて

                                                                              Novel「闇が滲む朝に」第☆章9回「この宇宙の片隅で生きている 一瞬の偶然と奇跡について」 - Novel life~musashimankun’s blog~
                                                                            • 漫画「きっと、いいことあるさ」◎珍客、来たる - Novel life~musashimankun’s blog~

                                                                                漫画「きっと、いいことあるさ」◎珍客、来たる - Novel life~musashimankun’s blog~
                                                                              • Novel「闇が滲む朝に」第☆章11回「花言葉は幸福と、人間技を超えたプロレスの力」 - Novel life~musashimankun’s blog~

                                                                                片山は「鈴音」の4階「なでしこ」で良子に業務連絡表を渡した。いつも仕事が終わり次第、良子にサインしてもらうのだ。この部屋は主に良子が仕事をする料亭の事務所になっていた。良子の座る机にはパソコンがおかれ、周りには本が数冊、並べられている。そういえば、片山は以前に平から、良子が百貨店で広報の仕事に就いていたことを聞いていた。 とにかくどんな仕事でも好きになる 「お疲れ様です。明日、悪いけどお願いします。土曜だから、本当はお休みでしょう?」 良子が業務連絡表にサインし片山に渡した。 「いえ、土曜はいつも仕事の日が多いですから」 片山は連絡表のサインを確認しながら答える。 「そうなの?でもここはお休みですよね」 「ええ。ここには来ませんが。だいたい午前中は地元で仕事しています」 片山は土曜に地元のツキノワグマビルでの仕事になる。もともと、地元で夕方に仕事ができる場所を探していたのがハイクリーンで仕

                                                                                  Novel「闇が滲む朝に」第☆章11回「花言葉は幸福と、人間技を超えたプロレスの力」 - Novel life~musashimankun’s blog~
                                                                                • 漫画「きっと、いいことあるさ」◎キー坊の夏休み① - Novel life~musashimankun’s blog~

                                                                                  漫画「きっと、いいことあるさ」◎キー坊の夏休み② 次回掲載は8月15日になります。

                                                                                    漫画「きっと、いいことあるさ」◎キー坊の夏休み① - Novel life~musashimankun’s blog~