しばしば、「キャラクターの強度」という視点で作品を観ることがある。 これは自分の中で、「キャラクターの魅力が大きい」と近いようで少し異なるもの。つまり、キャラクターという駒があまりに強力なため、それ自体が戦略を吹き飛ばして盤面を支配してしまうような……。あるいは、どんな相手にも駒の強さそれ自体でゴリ押しできるというか。 このボードゲームのような例えでいくなら、プレイヤーがプロデューサー・監督・脚本家といった制作陣、そこから放たれる戦略が物語、そして駒がキャラクターであろう。よって、本来キャラクターというものは、物語の「従者」である。キャラクターは対戦相手(視聴者)の方を向き、物語が指示する速度や角度で進行していく。しかし時に、駒それ自体があまりに強力なため戦略を喰ってしまう場合がある。「とにかくこの駒を進ませておけば勝てる!」状態。これが、私の言うところの「キャラクターの強度」だ。 結論か