Dec 8, 2005 ★ アントニオ・ネグリ&マイケル・ハート 『マルチチュード (上・下)』 2 NHKブックス(新刊) (1) テーマ:経済分野の書籍のレビュー(50) カテゴリ:哲学・思想・文学・科学 (承前) 「第二部 マルチチュード」 この章ではマルチチュード概念について論じられています。 グローバル化した世界における<政治>に関する理論は、国家をモデルとした近代の政治体に関する2つの理論、「絶対主義的」主権論と「共和・立憲主義的」な主権論を引きついでいるため、いずれもグローバルな政治を把握できていない。そして、そのいずれも民主主義を展開できていない。ネグリとハートは、このような問題意識から、マルチチュードなる概念を練りあげていきます。 ● マルチチュード概念は、「主権の伝統」全体に対する挑戦であるという ● <共>で生産されたものが<私>的に占有されること、これが搾取である