副題は「市場経済化後のカザフスタン」。中央アジアのカザフスタンを舞台に人々の生活の間に賄賂がどのように根を下ろしているのか、人びとはそれをどう感じているのかということを探った本になります。 途上国において、賄賂がものを言うと話はよく聞きますし、賄賂を始めとした腐敗や不正が経済成長を阻んでいるという話も聞きます。 では、実際に賄賂がさかんに使われている国における生活はどのようなものでしょうか? 本書では、多くの人々へのインタビューを通じてカザフスタンにおける驚くべき実態を明らかにするとともに、賄賂が組み込まれた社会の仕組みを明らかにしています。 目次は以下の通り。 第1章 中央アジアの新興国カザフスタン 第2章 市場経済化がもたらしたもの 第3章 治安組織と司法の腐敗 第4章 商売と〈袖の下〉 第5章 入学も成績もカネしだい 第6章 ヒポクラテスが泣いている カザフスタンと聞いてもあまりピン