「自衛官」と聞くと、国を守るためにさまざまな環境で奮闘する姿を想像する人が多いだろう。しかし、そうした姿はいわば「オン」状態の自衛官たちの姿であり、ビジネスパーソンが仕事場と自宅で言葉遣いや行動を切り替えるように、自衛官たちにも「オフ」の姿がある。 そう語るのは、元陸上自衛官のぱやぱやくん。ここでは、同氏が愛とユーモアたっぷりに、自衛隊ライフを振り返った『陸上自衛隊ますらお日記』(KADOKAWA)の一部を抜粋。自衛隊に必ずいるという「鬼教官」の素顔に迫る。(全2回の1回目/後編を読む) ◆◆◆ ますらお(編集部注:益荒男。強く堂々とした男性という意。ここでは、主に自衛官を指す)は、ただの強い人ではありません。強い覚悟を決めた人達です。しかし、どんなに立派な覚悟があっても、スペランカーのように少しの段差で死ぬようでは話になりません。実際問題として、「俺はレンジャーになる」と息巻いていた新隊