2009/11/22 9:22 《現在地》 ゲートはないが、通行止めの表示がなされた所を過ぎると、荘川営林署の専用林道となる。 しかし、ここから見える範囲はこれまで同様穏やかな雑木林の道であり、乗車のまま進むことが出来る。 隧道までの残距離はおおよそ500m。 確かに2.5km手前から廃道になりはしたが、事前情報のほど荒れていたとは思われない。 正直なところ少々拍子抜けもしたのだったが、よく考えればまだまだ先は長いのである。六厩川橋を渡りきるまでは油断出来ない。 それに、ここまで来ればむしろ“別の興奮”が、ヒタヒタと張り付いてきた。 既に360度の視界から湖の姿は消え、前面は秋町半島付け根の山影に塞がれた。 まだ坑門自体は見えないが、その所在と彼我の距離は、ほぼ明らかである。 間もなく現れるだろう秋町隧道の南口については、事前調査で視覚的情報を一切得られなかった。 つまりは、初見。 10年