扶養義務者とは、自分自身の収入や資産だけでは生活していくことができない親族を、経済的に援助する義務がある人のことをいいます。父母や祖父母、兄弟姉妹など血のつながりのある親族だけでなく、配偶者や家庭裁判所による審判で指定された3親等以内の親族も扶養義務者となります。 また、相続税を計算するときや遺産の分け方を決めるとき、親族に財産を贈与するときなど、さまざまな場面で扶養義務者が関係することがあります。 今回は、扶養義務者が負っている義務の内容や、扶養義務者になる人の範囲などを、相続税専門の税理士が分かりやすく解説します。 1.扶養義務者が負う「扶養義務」とは >>無料会員に入会すると、実務で使えるオリジナル書式をプレゼント!! そもそも扶養義務を負う人は、経済的に困っている親族に対して何をしなければならないのでしょうか。まずは、扶養義務の内容を確認しましょう。 1-1.自力では生活が困難な親