今から25年前、1996年夏の甲子園決勝。多くの人の記憶に残る松山商業vs.熊本工業の一戦で起きた、“奇跡のバックホーム”とは何だったのか。タッチアップに失敗した熊本工の選手の証言による記事を特別に再公開します。(初出:『Sports Graphic Number』883号 2015年08月20日/肩書などはすべて当時) 【甲子園 名勝負ベスト100 5位 89票】 1996決勝 松山商業×熊本工業 夏の県勢初優勝を狙う熊本工は1点を追う9回2死から1年生・澤村が起死回生の同点本塁打。10回も1死満塁とサヨナラのチャンスをつくったが、右翼への飛球を松山商・矢野に本塁にダイレクトで返球されて三塁走者・星子は本塁憤死。11回に先頭・矢野の二塁打を足掛かりに3点を奪った松山商が、春夏合わせて7度目の優勝を果たした。