かつては、血圧計、体温計などに普通に水銀が使われていました。 しかしながら、水俣病の原因として知られるように毒性が強く、環境汚染につながるなど、現在では使用が控えられている金属です。 ・・・・・・・・・・ 古代中国「秦」の始皇帝が、水銀を飲んで死んだ、という話はそれとなく知っていました。 知らずに毒を飲まされていたのかな、と思っていましたが、実は不老不死の薬として自ら水銀を飲んでいたと恥ずかしながら最近知りました。 秦の始皇帝は、その絶対的権力と富を手に入れた独裁者ゆえに、老いと死を極端に恐れていたようです。 そのため始皇帝は不老不死を追い求め、「辰砂(しんしゃ)」を基本原料とした“丹薬”と呼ばれる秘薬を作り上げました。 しかし、主原料となる辰砂とは、水銀が硫黄と結びついた「硫化水銀」のことで、不老不死の効能はもちろんありません。 猛毒の水銀を含む丹薬を不老不死の薬と信じて飲んでいた始皇帝