再生可能エネルギー(再エネ)の導入が加速する一方で、課題となるのが再エネの電力を供給するための送配電網(パワーグリッド)の整備だ。カーボンニュートラルで普及が見込まれる再エネ利用を進める上で注目の送電技術、HVDC(高圧直流送電)について、日立ABB HVDCテクノロジーズ代表取締役会長兼CEOの西岡淳氏に聞いた。(聞き手は吉田 勝、高市 清治=日経クロステック/日経ものづくり、構成は小林 由美=facet) 再エネの増加に伴い、パワーグリッドの仕組みが重要になってきています。世の中の再エネ投資が旺盛なのは間違いありません。パワーグリッドについては、2010年代頃から既に世の中で注目が高まっていたと感じています。日立グループとしても、そうした流れに対応して事業のポートフォリオを変化させてきていました。中でも大きな動きだったのが、三菱重工業と日立の火力発電事業を統合して2014年に設立した三