これはまさに、宝箱のような短編集だ。 キスギショウジ氏の生活と意見 (竹書房文庫) 「全篇初収録+書き下ろし!」の珠玉作品が、なんと十九篇も収録されている。 いやぁ、嬉しくて嬉しくてたまらない。 編集を手がけていただいた日下三蔵先生、そして、発行してくださった竹書房に、深く、深く感謝。 僕は、その感動を伝えずにいられないし、売れてもらわなければ困るので、微力ながら、全力でその素晴らしさを訴えたい。 「売れてもらわなければ困る」理由は、ただひとつ。 この本が売れないと、現状未刊行及び入手困難になっている短篇たちが、世に出るきっかけを失ってしまうかもしれないからだ。 草上仁先生は、日本SF界屈指の、稀代の短篇名手であり、1990年代には、十数冊もの短編集が発売されていた。 しかし…出版界に短編集不遇の時代が到来。 その煽りを食ったため、草上先生の作品も軒並み絶版扱いになってしまい、僕は大きく落