オックスフォード大学で日本学を専攻、ゴールドマン・サックスで日本経済の「伝説のアナリスト」として名をはせたデービッド・アトキンソン氏。 退職後も日本経済の研究を続け、日本を救う数々の提言を行ってきた彼の著書『給料の上げ方――日本人みんなで豊かになる』では、日本人の給料を上げるための方法が詳しく解説されている。 「いまの日本の給料は、日本人のまじめさや能力にふさわしい水準ではありません。そんな低水準の給料でもガマンして働いている、その『ガマン』によって、いまの日本経済のシステムは成り立っています。でも、そんなのは絶対におかしい」 そう語るアトキンソン氏に、これからの日本に必要なことを解説してもらう。 「50円引き上げ」の結論自体は評価できる 中央最低賃金審議会は、2024年の引き上げの目安を50円と決定しました。 2024年の最低賃金の引き上げにより、全都道府県で2025年に最低賃金が100