アルコール依存症は、条件がそろえば誰でもなる可能性がある病気だという。やめたくてもやめられない状態に陥り、飲酒を繰り返すことで、より強い刺激を求めるようになる。アルコールでは酒量が、薬物では使用量が増えていく。 ◇治療の第一歩 「低血糖」が原因で意識を失って救急搬送、「アルコール依存症」と診断された。そのまま「断酒」を目指し入院生活を送ることになったが、治療は依存症に関してきちんと理解するのが第一歩となる。 依存症は「脳の問題であり、脳の病気だ。意思の問題ではない」。こう説明する専門家もいる。アルコールや薬物により、脳内に快楽物質ができて興奮する回路ができ上る。物足りなさが募り、「ほどほど」でやめることができない。アルコールに対する「耐性」ができてしまうからだ。 私の場合は夜、会社で、缶チューハイ500ミリリットルを飲みながら新聞や小説を読んだり、テレビの番組を見たりした。500ミリリット