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論座の検索結果321 - 360 件 / 1377件

  • 種苗法改正、ネットで拡散する反対論への反論 - 山下一仁|論座アーカイブ

    種苗法改正、ネットで拡散する反対論への反論 種子会社が法外な種子代を要求して農業を支配しているわけではない 山下一仁 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹 種子法廃止 2018年種子法(主要農作物種子法)が廃止された。同法は、米、麦、大豆(主要農作物という)について、国や都道府県が優良な種子を安定的に生産・普及するという法律だった。 1952年に作られたこの法律は、米麦が主要食糧として国民の食生活に大きな比重を占めていたころの立法であり、近年では農政上の位置づけは地味なものだった。私の30年の農水省勤務で一度も話題になったことはなかった。種子法と聞いて、次の種苗法の間違いではないかと受け取ったくらいだ。 種子法が規制改革推進会議等で取り上げられたのは、「民間の品種開発意欲を阻害している」という理由だった。規制改革推進会議のメンバーの方々には申し訳ないが、私には、この提案がさほど重要だとは思

      種苗法改正、ネットで拡散する反対論への反論 - 山下一仁|論座アーカイブ
    • 五輪中止の選択肢は存在せず~「国民の安全第一」という日本の規範が変わった - 西田 亮介|論座アーカイブ

      五輪中止の選択肢は存在せず~「国民の安全第一」という日本の規範が変わった 民意に耳を傾けない菅政権。期待を裏切られた我々は何を選べばいいのか 西田 亮介 東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授 オーストラリアから、東京五輪の競技の中でもっとも早く開催されるものの一つ、女子ソフトボールの選手団が事前合宿のために来日した(6月1日)。開会式まで1カ月あまり、五輪の準備は粛々と進む。東京五輪組織委員会の「競技スケジュール」も今のところ、特段の変化もなく掲載され続けている。 ソフトボールと並んでもっとも早い7月21日から競技が始まる予定のサッカーは、北海道・札幌、宮城、東京で実施される。北海道と東京は、5月28日に延長された緊急事態宣言の対象地域。そして、開会式は、7月23日の20~23時に東京・信濃町のオリンピックスタジアムで行われる予定なのだが……。 五輪開催に懐疑的な専門家・世論 一方で

        五輪中止の選択肢は存在せず~「国民の安全第一」という日本の規範が変わった - 西田 亮介|論座アーカイブ
      • 日本のスパコンが1位を独占した2020年6月期ランキング - 伊藤智義|論座アーカイブ

        4部門で1位という史上初の快挙 日本のスーパーコンピューター(スパコン)「富岳」(理化学研究所/富士通)が6月22日に発表されたTop500ランキングで1位を獲得した。さらにAI向けの計算を競うHPL-AIをはじめ、合わせて4部門で1位を獲得するという史上初の快挙を成し遂げた。日本のフラグシップ(旗艦)スーパーコンピューターと名乗るだけある華々しいデビューとなった。 「富岳」の性能は2位の米国「Summit」の2.8倍となっており、圧倒的な性能を世界に示した。製造元となった富士通製のスパコンはTop500に13台(2.6%)しかランキングされていないが、「富岳」の圧倒的な性能で、Top500全体(500台)の演算性能のうち、富士通が占める割合は21.5%に跳ね上がり、ここでもトップに躍り出ている。 ただし、見過ごしてはいけないのはコストである。「富岳」には1000億円を超える予算が投じられ

          日本のスパコンが1位を独占した2020年6月期ランキング - 伊藤智義|論座アーカイブ
        • 新型コロナで緊急事態宣言 「いまは戦時だ」が招く未知のコスト - 三浦瑠麗|論座アーカイブ

          新型コロナで緊急事態宣言 「いまは戦時だ」が招く未知のコスト 致死率はだいぶ分かってきたが人為的に生み出される経済恐慌のコストは誰も分からない 三浦瑠麗 国際政治学者・山猫総合研究所代表 現在、私たちが危機の時代を生きているということに同意しない人は、ほとんどいないでしょう。しかし、その危機が天から降ってきたものによるのではなくて、人間たちが自ら招き寄せているものであるということに気付いている人は、どれだけいるでしょうか。 「アフター・コロナ」=新型コロナウイルス禍以後について語るのは、まだまだ早すぎると思う人は少なくありません。実際、多くの対処策や人々の行動は、このウイルス禍がどれだけの影響を社会に残し、どれだけ続くのかが分からないまま、取られています。そして、そうした現実に自覚的であったり疑問を呈したりする人はまれです。 しかし、私はそうした状態が望ましいとは思いません。「いまは戦時だ

            新型コロナで緊急事態宣言 「いまは戦時だ」が招く未知のコスト - 三浦瑠麗|論座アーカイブ
          • 映画「宮本から君へ」の裁判を目前に「様子見」のメディアの皆様へ - 河村光庸|論座アーカイブ

            映画「宮本から君へ」の裁判を目前に「様子見」のメディアの皆様へ 助成金不交付決定処分の取消を求める訴訟が始まる。表現の自由について今一度考えたい 河村光庸 映画プロデューサー 私のプロデュース作品である映画『宮本から君へ』の助成金不交付決定処分の取消を求める訴訟が、来たる2月25日に東京地方裁判所で始まります。 映画における表現の自由<憲法21条>を問う行政訴訟としては日本では初めてのケースであるが故に、初公判に向け世論の大きな盛り上がりを期待せざるを得ません。 ご承知のように昨年の秋以降、本件だけでなく芸術・文化に関わる全ての表現者にとって極めて重要な出来事が相次ぎ、多くの議論を呼びました。 しかしながら、年を越した途端に一部のメディアを除いて、あたかも口裏を合わせたかのようにこれらの話題が終息していく印象を持ったのは私だけでしょうか。 国及びその外郭行政法人を相手に本件は憲法21条<表

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            • 菅義偉政権の誕生から、日本型のファシズムを考えた - 三島憲一|論座アーカイブ

              菅義偉政権の誕生から、日本型のファシズムを考えた 民主主義に住みついたその正体 三島憲一 大阪大学名誉教授 安倍晋三が退陣した。本当の理由はよくわからない。モリカケからサクラまで、アベノマスクから電通によるナカヌキまで徹底したウソとゴマカシに貫かれた政権運営の結果だから、表向きの理由もにわかには信じがたい。 コロナ対応で無能ぶりが明らかになり、世論の信頼を失ったためだという説も流れている。しかし、無能の人は、自らの無能には気づいていないのが普通だから、そうとも思えない。真相は闇の中だ。 いずれにしても「安倍政治を許さない!」という標語の下に悪口を言ってきた人々は喜んだ。逆転満塁ホームラン並みに喜んだ。私も退陣発表の翌日に野外レストランで友人とコロナ対策の距離を厳重に取りながら、デモの日々を振り返ってささやかにグラスをあげたものだ。 だが、2杯目のグラスをあげるにあたって、そこにいた4人全員

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              • 戦後文教行政の「最後の一線」が決壊する - 石原俊|論座アーカイブ

                戦後文教行政の「最後の一線」が決壊する 不正と弱体化の果て、文部科学省の機能不全 石原俊 明治学院大学教授 文教行政の原則を破壊する文科省――「あいトリ」補助金不交付問題の核心 9月26日、文部科学省の外局である文化庁は、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」(津田大介・芸術監督)の一環として開催された企画展「表現の不自由展・その後」が、激しい脅迫行為によってわずか3日間で中止に追い込まれたことを理由に、「文化資源活用推進事業」の枠で「あいトリ」へ支給される予定であった約7830万円の補助金を、全額不交付にすると決定した。 文化庁は不交付決定の理由を、事業者である愛知県が、「来場者を含め展示会場の安全や事業の円滑な運営を脅かすような重大な事実を認識していたにもかかわらず、それらの事実を申告することなく採択通知を受領した」ことなどとしている。 さらに10月に入って、この不交付決定が、「あ

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                • 鈴木エイト『自民党の統一教会汚染』──相当な胆力で書かれた圧倒的な事実 - 堀 由紀子|論座アーカイブ

                  この原稿を書いている12月上旬、国会ではやっと被害者救済法が成立したが、その実効性について被害者の弁護団や二世信者たちから疑問の声がやまない。そもそも国会議員のみなさんは、この鈴木エイトさんの本『自民党の統一教会汚染──追跡3000日』(小学館)を読んだだろうか。それでもなお、この法でいいと言えるのだろうか。話題になった本だが、改めて紹介したい。 心待ちにしていた9月の発売日。地元の本屋さん2軒で売り切れていて、ターミナル駅の大きな書店に行って手に入れることができた。 著者は2002年から、世界平和統一家庭連合(旧統一教会、ここでは本書にならって「統一教会」と記す)と自民党の問題を追いかけてきたフリーのジャーナリストだ。 読み始めたところ、期待をはるかに超える圧倒的なファクトが押し寄せてきた。惜しげもなく次々に明かされる事実にページをめくる手が止まらない。一気読みだった。 議員でいることが

                    鈴木エイト『自民党の統一教会汚染』──相当な胆力で書かれた圧倒的な事実 - 堀 由紀子|論座アーカイブ
                  • 記者会見を殺すな!「大本営発表」の日銀総裁会見で考える - 原真人|論座アーカイブ

                    記者会見を殺すな!「大本営発表」の日銀総裁会見で考える 日銀記者クラブは総裁会見の劣化に対し、もっと怒るべきだ。声をあげて抗議すべきだ 原真人 朝日新聞 編集委員 新聞記者にとって「記者会見」は取材相手との真剣勝負の大舞台である。 その記者会見が最近おかしくなっている。真剣勝負どころか、会見者とメディアとの「なれあいの場」だと言われても仕方ないケースが目立つのだ。 なぜ、そんなことになってしまったのか。 「記者会見の倫理」が踏みにじられている 駆け出し記者のころ、先輩記者から言われたことがある。 「夜討ち朝駆けでつかみとった特ダネも立派だが、記者会見で重要な言葉を引き出し、そこから生み出す特ダネのほうが、もっと価値がある」 すぐにはその意味がわからなかったが、後年その意味するところを私なりに解釈し納得したのは、オープンな場で、かつ記録に残されるという条件のもとで、会見者に事実関係を認めさせ

                      記者会見を殺すな!「大本営発表」の日銀総裁会見で考える - 原真人|論座アーカイブ
                    • 子供や若者の甲状腺がんの早期発見は有害無益である - 髙野徹|論座アーカイブ

                      子供や若者の甲状腺がんの早期発見は有害無益である 過剰診断問題について公正で開かれた議論を 髙野徹 りんくう総合医療センター甲状腺センター長/大阪大学特任講師 福島で「異常な事態」が起きている 福島では現在、300人もの子供や若者が甲状腺がんと診断されています。このような世代が甲状腺がんに罹ることは極めてまれであり、福島県の人口を考えれば異常事態であることに間違いありません。この事態にどう対応すべきなのでしょうか。 福島の子供たちに見つかっている甲状腺がんのほとんどすべてが、症状が出る前の小さな甲状腺がんが、いわばがん検診として実施された超音波検査を受けることでたまたま発見されたケースです。上記の問いの結論を出すためには、子供たちにがん検診として甲状腺超音波検査を受けさせることが良いことなのか否か、ということを知る必要があります。これからそのことを考えてみましょう。 がん検診が有効ながんと

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                      • 文化は「必要」だから支援するのか? いまこそ芸術家のためのニューディール政策を - 西郷南海子|論座アーカイブ

                        文化は「必要」だから支援するのか? いまこそ芸術家のためのニューディール政策を 世界大恐慌下で実践されたアーティスト雇用 西郷南海子 教育学者 演劇・音楽・映画・美術の4業界の有志たちが「#WeNeedCulture」というプロジェクトを立ち上げた。プロジェクトでは、2021年2月10日付で、内閣総理大臣、財務大臣、経産大臣、文科大臣及び文化庁長官あてに公開質問状を提出した。内容は主に次の4点。 ①持続化給付金の再支給 ②文化芸術関係団体、フリーランスの個人への使途を問わない特別給付金の支給 ③緊急事態宣言下における科学的根拠のない休業要請、時短営業や客席減への要請・働きかけを回避すること ④政府・自治体からの要請に応じた場合、事業規模に則した協力金を支給すること この他にも、「自粛」への協力金が払われていないことなど、同プロジェクトは多くの矛盾を指摘している。ところが、この質問状に対する

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                        • 「量的緩和」の長期化という泥沼~英議会の白川方明公聴会があぶり出した日銀の堕落 - 原真人|論座アーカイブ

                          「量的緩和」の長期化という泥沼~英議会の白川方明公聴会があぶり出した日銀の堕落 「前借り需要」の繰り返しは生産性を低め結局は経済の足を引っ張る 原真人 朝日新聞 編集委員 日本銀行随一の理論家といわれた前総裁の白川方明氏がこの春、英国貴族院の公聴会に参考人としてオンラインを通じて招かれた。そこで白川氏が語った言葉は日本の私たちにも深く、重く響く。日銀の金融政策は8年前、アベノミクスによって「政治的な妥協の産物」と化し、国会でも記者会見の場でも純粋な政策論から説明されることもなくなった。英国の議員たちが党派制を離れ、金融政策をあくまで国民経済の視点で考え、さまざまな質問を発し、それに白川氏が率直に論理的に答える今回の公聴会の議論は、そういう機会を失っている私たち日本人に何か大切なものを思い出させてくれる新鮮な光景だった。議員たちの質問と白川証言から、いくつかの重要な問題提起をピックアップし、

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                          • 日銀が国債を大量に買っても、国力を維持すれば円の暴落も財政破綻も起きない - 原真人|論座アーカイブ

                            日銀が国債を大量に買っても、国力を維持すれば円の暴落も財政破綻も起きない 黒田日銀の10年とは~門間一夫さんに聞く(後編) 原真人 朝日新聞 編集委員 みずほリサーチ&テクノロジーズ・エグゼクティブエコノミストで元日銀理事の門間一夫さんは、国債市場を混乱させる原因となっている日銀の「イールドカーブ・コントロール」(YCC=長短金利操作)の撤廃を主張する。ただしそれはあくまで現在起きている副作用を軽減するための枠組み変更であり、金融緩和自体はまだまだ必要である、とも言う。黒田日銀の10年についても異次元緩和をやることは避けようがなかった、としている。どういうことか。前編に引き続き聞く。 「市場は支配できる」というおごり ――日銀が理想的なイールドカーブや長期金利を「コントロール」する、と言ってしまったのは日銀のおごりだったのではないですか。もともと日銀は「中央銀行に短期金利はコントロールでき

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                            • TBS「news23」で選挙報道が激減! フジ「Live News α」は選挙を捨てた? - 水島宏明|論座アーカイブ

                              TBS「news23」で選挙報道が激減! フジ「Live News α」は選挙を捨てた? 衆院選期間中、看板ニュース番組で起きていた“異変” 水島宏明 ジャーナリスト、上智大学文学部新聞学科教授 2021年の衆議院選挙をめぐり、テレビのニュース番組はどのように報道したのだろうか。 筆者は国政選挙のたび、ニュース番組や情報番組などの報道について独自にデータを集計してチェックしている。 異例の短期決戦となった今回の衆院選挙では、ニュース番組に大きな“異変”がみられた。 「報道のTBS」を象徴する番組の変質 前回、前々回衆院選では連日報道していたが これまで国政選挙のたび比較的熱心に選挙報道に時間を割いてきた看板ニュース番組で、選挙期間中にもかかわらず、従来の衆院選挙ほど選挙を扱わなかったのである。 その典型がTBS「news23」である。 公示日から投票前日までの選挙期間中の平日は9日間ある。

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                              • 「コロナ風俗嬢」発言の岡村隆史氏に、正しい“謝罪”と責任を取る機会を - 勝部元気|論座アーカイブ

                                「コロナ風俗嬢」発言の岡村隆史氏に、正しい“謝罪”と責任を取る機会を 望まぬセックスワーカー問題の解決の旗振り役になって欲しい 勝部元気 コラムニスト・社会起業家 お笑い芸人の岡村隆史氏が、ラジオ番組「ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン」(2020年4月23日放送)で、以下のような発言をし、大きな批判が起こりました。 「コロナが収束したら、もの凄く絶対おもしろいことある(中略)苦しい状態がずっと続きますから(中略)美人さんがお嬢やります(中略)稼がないと苦しいですから(中略)だから今、我慢しましょう」 まるで女性の貧困化を期待し、望まずしてセックスワーカーになった女性への性的搾取を扇動するような発言であり、批判が殺到したのは当然です。この発言の何が問題かは、藤田孝典氏をはじめ、多くの論者が適切な批判を加えているため、ここでは岡村氏の「謝罪」と「責任」について指摘をしたいと思いま

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                                • 記者クラブメディアは、なぜ「文春砲」に勝てないか~才能の墓場と化した記者クラブの光景 - 小田光康|論座アーカイブ

                                  記者クラブメディアは、なぜ「文春砲」に勝てないか~才能の墓場と化した記者クラブの光景 経済事件の本質よりもスキャンダリズムに集中する質問 小田光康 明治大学ソーシャル・コミュニケーション研究所所長 かつて記者クラブは新人記者の修行場といわれ、そこでの経験はオン・ザ・ジョブ・トレーニング(OJT)の典型例と言われてきた。取材の方法や記事の書き方の基本を先輩記者や同業他社の記者から学び、盗み取りながら一人前の記者に育っていく場であったという。 今はもう、この古き良き時代の記者クラブは無い。新人記者には一歩立ち止まって考えたり、専門書を読んだりする時間も無ければ、記者クラブのソファーでビールでも片手に先輩記者の説教を聞かされることも無くなった。 実践的な競争力が身につかない 新聞社や通信社に入社してくる新人記者は地頭もよく、意欲も行動力もある優秀な者が多い。最新のIT知識技術もすぐに吸収できる。

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                                  • [51]横浜市の「水際作戦」を告発~生活保護の精神をないがしろにする自治体の現実 - 稲葉剛|論座アーカイブ

                                    [51]横浜市の「水際作戦」を告発~生活保護の精神をないがしろにする自治体の現実 住まいをめぐり理不尽な行政対応が頻発。「当たり前の権利」と認識を 稲葉剛 立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科客員教授 3月9日、横浜市神奈川区役所の会議室。 区の福祉保健センターの担当部長をはじめとして、課長、係長ら5人の職員が一斉に立ち上がり、深々と頭を下げた。 「今回の案件につきまして、 A様の心配事に寄り添えずにきちっとした相談対応ができなかったこと、生活保護の申請をしたいとお話されているにもかかわらず、結果的に申請を受けなかったことは、大変、申し訳ございませんでした。」 抗議に訪れていた私は、職員たちの後頭部を見つめながら、既視感を拭うことができなかった。 虚偽説明繰り返し申請書受けとらぬ神奈川区職員 この日、横浜まで足を運んだのは、2月22日に神奈川区の福祉事務所で生活保護の申請に訪れた20代

                                      [51]横浜市の「水際作戦」を告発~生活保護の精神をないがしろにする自治体の現実 - 稲葉剛|論座アーカイブ
                                    • 本当は減っていない日本の交通事故~統計数字が暴く見せかけの安全神話 - 斎藤貴男|論座アーカイブ

                                      本当は減っていない日本の交通事故~統計数字が暴く見せかけの安全神話 交通事故は本当に減っているのか?(上) 斎藤貴男 ジャーナリスト 警察庁の発表によると、昨年1年間における全国の交通事故死者数は2839人で、対前年比11.7%減。統計が取られるようになった1948年以来、最も少なかった。かつて1万人超が常態化し、“交通戦争”とまで称された悪夢のような時代(1959~75年、1988~95年)とは、かなりの様変わりのように映る。 交通警察の努力の賜? 交通事故統計によれば、発生件数自体が大幅に減ったという。昨年の30万9000件は、年間100万件近かった2000年代前半の約三分の一。36万8601人とされる負傷者数も、過去最悪の118万1681人を記録した2004年の、やはり3割程度だったということになっている。 交通警察の努力の賜物なのか。小此木八郎・国家公安委員長は、この発表直後の記者

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                                      • 自民党政権の常識からかけ離れた安倍政権「官邸支配」の功罪 - 薬師寺克行|論座アーカイブ

                                        自民党政権の常識からかけ離れた安倍政権「官邸支配」の功罪 首相の側近が決めた政策を各省が実施。迅速、革新的になった政策の多くに成果乏しく 薬師寺克行 東洋大学社会学部教授 7年8カ月に及んだ第2次安倍内閣が突然、幕を閉じた。この政権の特徴の一つとしてよく言われるのが「官邸主導」、あるいは「安倍一強」という言葉だ。 これは、自民党内の権力闘争で安倍氏が圧倒的な力を持っていたことを示す言葉であると同時に、主要な政策決定のプロセスで、過去の政権では例がないほど首相官邸に権力が集中していたことを示すものでもある。 政策を立案し各省に指示をする「官邸官僚」 歴史の長い自民党政権は、大事な政策を決めるときに、霞が関の官僚組織や自民党の族議員らとの調整が不可欠となっている権力分散型のシステムが基本となっていた。つまり、首相が指示すれば、官僚も与党も黙って従うという仕組みにはなっていないのである。そのため

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                                        • 『非自民』か『非共産』か、左派ブロック成立に見る総選挙の争点 - 平河エリ|論座アーカイブ

                                          『非自民』か『非共産』か、左派ブロック成立に見る総選挙の争点 ルビコン川を渡り、共産党を含めた野党共闘に動く枝野立憲 平河エリ ライター 自民党総裁が岸田文雄氏に決まった裏で、野党政局も大きく動いた。 立憲民主党と日本共産党が9月30日、国会内で会談し、正式に「限定的な閣外からの協力」で合意した(「立憲と共産、政権交代なら『限定的な閣外協力』 候補者一本化を加速」、朝日デジタル9月30日)。これは、野党第一党と日本共産党が政権の枠組みで合意するという歴史的な出来事であり、同時に、長く反目していた共産党と旧民主党系勢力の合意に基づく日本初の「左派政党ブロック」の成立とも言える、歴史的な合意である。 日本共産党・志位和夫委員長は「政権協力の合意をもって総選挙をたたかうのは、日本共産党の99年の歴史でも初めて」とTwitterに投稿した。対して、反共産党的立場の細野豪志議員も「わが国で共産党と閣

                                            『非自民』か『非共産』か、左派ブロック成立に見る総選挙の争点 - 平河エリ|論座アーカイブ
                                          • 首相会見をこじ開けろ――そして現場の記者たちの連帯が始まった - 三浦英之|論座アーカイブ

                                            首相会見をこじ開けろ――そして現場の記者たちの連帯が始まった [1]「禁断」の首相会見に潜入、無通告質問 三浦英之 朝日新聞記者、ルポライター 福島と沖縄――国家の繁栄のために原発と基地という迷惑施設を押しつけられている「苦渋の地」で今、何が起きているのか。政府や行政を監視する役割を担うメディアは、その機能を果たしているのか。権力におもねらない現地在住の2人の新聞記者が「ジャーナリズムの現場」をリレーエッセーで綴ります。 2020年3月7日、私は首相会見に「潜入」し、安倍晋三首相に無通告で質問をぶつけた。本人は多分に驚いていたが、結果的に私の質問に短く答えた。東日本大震災とそれに伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故から9年。安倍首相が被災地で内閣記者会に所属していない地元記者からの質問に答えたのは、これが初めてのことだった。 安倍首相はこの日、震災9年を迎える前に福島県沿岸部の原発被災地

                                              首相会見をこじ開けろ――そして現場の記者たちの連帯が始まった - 三浦英之|論座アーカイブ
                                            • #FreeAgnesに賛同したあなたに知ってほしいこと~「弾圧」は日本でも起きている - 阿部 藹|論座アーカイブ

                                              8月10日、香港、そして世界中に衝撃が走った。 香港警察が中国に批判的なスタンスを取り続けてきた民主派の香港紙「りんご日報」の創始者であり、民主派メディアの重鎮である黎智英(ジミー・ライ)さんや同社幹部ら計9名を香港国家安全維持法(国安法)違反容疑で逮捕したのだ。さらに民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)さんも同法違反容疑で逮捕された。 周さんは日本語が堪能で、日本メディアの取材に応じていたこともあり、その逮捕は特に日本で大きく報じられた。その後、日本のSNSで「#FreeAgnes」「#周庭氏の逮捕に抗議します」などのハッシュタグがトレンド入りし、周庭さんの解放を求める大きな声が国際社会から寄せられた。 逮捕翌日の11日、保釈された周さんや黎さんの姿には日本でも多くの人が胸を撫で下ろしたはずだ。 しかし、この光景を見て「香港やばいね」「中国怖いね」と感じるあなたこそに知ってほしいことがあ

                                                #FreeAgnesに賛同したあなたに知ってほしいこと~「弾圧」は日本でも起きている - 阿部 藹|論座アーカイブ
                                              • 男性作家「妊娠・出産」の演劇を作る【下】 - 谷 賢一|論座アーカイブ

                                                男性作家「妊娠・出産」の演劇を作る【下】 女性が男を、男性が女を演じて見えた世界 谷 賢一 劇作家・演出家・翻訳家 妊娠と出産をめぐる演劇『丘の上、ねむのき産婦人科』を作・演出した谷賢一さんの論考の後編です(前編はこちら)。今回は女性と男性が「役」を入れ替えて演じることを通じての「発見」を中心につづります。 カップルの「相手」を演じてみたら 台本を書く際にも現実の声に耳を傾け様々な視点に立つよう努力したつもりだが、さらに「異なる性/生を想像する」ため上演時には一つの趣向を凝らした。 「女性が女性・男性が男性を演じるAキャストバージョン」と「女性が男性・男性が女性を演じるBキャストバージョン」、2種類を作ることにした。両バージョンを交互に上演するのだ。 7組のカップルの話がメインになるので、男女入れ替えの際には自分の相手役を演じることにした。つまりある場面で妻役を演じていた女性の俳優が、男女

                                                  男性作家「妊娠・出産」の演劇を作る【下】 - 谷 賢一|論座アーカイブ
                                                • 沖縄に「自己決定権」はあるか~翁長前知事の宿題に対する筆者の回答(後編) - 阿部 藹|論座アーカイブ

                                                  沖縄に「自己決定権」はあるか~翁長前知事の宿題に対する筆者の回答(後編) 50年前の「沖縄返還」の過程から考える 阿部 藹 琉球大学客員研究員 前編で残された問い~“沖縄返還”をどう考えるか 沖縄に「自己決定権」はあるか、という問いについて、前編では植民地独立付与宣言や関連する国連総会決議をもとに琉球・沖縄は「非自治地域」に類似し、その人々が自己決定権を有していたと考え得ると議論してきた。 ここで言う「非自治地域」とは、戦勝国が有していた植民地で第二次世界大戦後、国連憲章に基づく管理下に置かれた地域のことである。戦後世界規模で機運が高まった脱植民地運動を受け、1960年「植民地独立付与宣言」が採択され、非自治地域などの元植民地や外国からの支配が続く地域の人びとが独立を勝ち取る権利として「自己決定権」は確立し、その後、脱植民地化が進むとともに国内における特定の集団が高度な自治を確立するための

                                                    沖縄に「自己決定権」はあるか~翁長前知事の宿題に対する筆者の回答(後編) - 阿部 藹|論座アーカイブ
                                                  • ハラスメントはびこる「美術界」の実相 - 小田原のどか|論座アーカイブ

                                                    画廊で「処女性」を連呼した男 美術の世界で若い女性アーティストの制作活動を阻害する様々な要因を取材し、まとめた猪谷千香著『ギャラリーストーカー 美術業界を蝕む女性差別と性被害』(中央公論新社)が2023年1月に刊行された。 ギャラリーストーカーを「画廊で作家につきまとう人々」と説明する本書では、唖然とするような手口が数多く紹介されている。本書を読めば、ギャラリーストーカーとは、アーティストに対し、いわゆるストーカー行為を働く者だけでなく、立場の非対称性を利用してアーティストの人間性を踏みにじり、支配しようとする者のことであるとわかるだろう。 この本が刊行されるきっかけは、私もメンバーのひとりの「表現の現場調査団」が公表した調査だ。昨年は「表現の現場 ジェンダーバランス白書2022」を公開し、論座にも寄稿した。白書の公開を通じ、調査結果が各所で活用されることを望んでいたため、『ギャラリースト

                                                      ハラスメントはびこる「美術界」の実相 - 小田原のどか|論座アーカイブ
                                                    • 山口二郎・神津里季生対談~野党は参院選にどう臨むべきか、争点は何か - 松下秀雄|論座アーカイブ

                                                      山口二郎・神津里季生対談~野党は参院選にどう臨むべきか、争点は何か 朝日カルチャーセンター千葉教室「緊急〝討論〟」から 松下秀雄 朝日新聞山口総局長・前「論座」編集長 参院選が6月22日に公示されます。野党はどう臨むべきなのか。立憲民主党と国民民主党の足並みの乱れや、自民党との接近もとりざたされる労働界の動きの実態、労組と政治のあるべき関係は。選挙の争点は何か……。山口二郎・法政大学教授と神津里季生・前連合会長が語り合いました。 (朝日カルチャーセンター千葉教室が5月29日に開催した「緊急〝討論〟『野党共闘の行方~連合に問う』」をもとに修正・再構成したものです。「論座」では6月20日以降に公開する参院選関連の記事を、選挙が終わるまでの間、どなたにでも無料でお読みいただけるようにいたします) (論座編集部)

                                                        山口二郎・神津里季生対談~野党は参院選にどう臨むべきか、争点は何か - 松下秀雄|論座アーカイブ
                                                      • 「キモい」という言葉とナンパ、どちらが〝暴力〟なのか - 赤木智弘|論座アーカイブ

                                                        「キモい」という言葉とナンパ、どちらが〝暴力〟なのか 自分勝手な期待を相手に押しつけて勝手に傷つき、一方的に暴力をふるう男たち 赤木智弘 フリーライター 徳島市で35歳の男性が、女子高生などに怪我をさせ、傷害の疑いで逮捕されるという事件があった。 報道によると、男性が3人組の女子高生に「家に来ないか」などと声をかけたが「キモい」と言われると激高し、女子高生を追いかけ、腕を掴んだり髪を引っ張るなどしたという。また悲鳴を聞いて止めに入った50代の男性も殴るなどしたという。 要は、男性はナンパをしたが拒絶され、その腹いせに女子高生に暴力を振るったということだ。これは誰がどう考えても男性が一方的に悪いし、女子高生は完全に被害者としか言いようがない事件である。 ところが、この事件に対して不思議なことを言う人たちが現れた。「加害者は悪いのはもちろんだが、キモいと言った女子高生も悪い」というのである。彼

                                                          「キモい」という言葉とナンパ、どちらが〝暴力〟なのか - 赤木智弘|論座アーカイブ
                                                        • ゴーン氏の「クリスマスに一人」発言と人権の本質 - 米山隆一|論座アーカイブ

                                                          日産のカルロス・ゴーン前会長の衝撃的な逃亡事件の後、日本の司法制度のあり方や、ゴーン氏自身、そして刑事被疑者・被告人に対する議論が様々になされています。 ゴーン氏の会見発言めぐりSNSで盛り上がり そのなかで、1月8日にゴーン氏自身がレバノンのベイルートで記者会見を行い、 「私は無期限で独房に拘束された。何度か保釈を申請したが却下された。クリスマスも新年の休暇も一人で過ごした。6週間も家族に会えなかった。家族との接触は弁護士からガラス越しに見せられた手紙だけだった。1日8時間以上も弁護士なしで尋問を受けた。何の容疑に問われているのかもまったく分からず、証拠に接することもできなかった。人権と尊厳を損なわれた」 と主張したところ(デジタル毎日2020年1月9日)、これを産経新聞系列のスポーツ新聞であるサンスポが、 「『クリスマスも新年も1人だった。私の人権と尊厳を奪われる事態だった。…』と語っ

                                                            ゴーン氏の「クリスマスに一人」発言と人権の本質 - 米山隆一|論座アーカイブ
                                                          • 新型コロナの猛威の中で、子宮頸がんの現状を考える - 小島正美|論座アーカイブ

                                                            新型コロナの猛威の中で、子宮頸がんの現状を考える ウイルス感染という点は同じ、年間死亡者は2800人 小島正美 食・健康ジャーナリスト 新型コロナウイルスによる感染症が世界的に猛威を振るっている。同じようにウイルス感染によって起きる病気に子宮頸(けい)がんがある。実は日本国内では子宮頸がんで毎日、およそ8人が死亡している。仮に新型コロナウイルスで毎日、8人の死亡ニュースが流れれば、相当な恐怖感が漂うはずだ。なぜ、子宮頸がんへの関心が低いのか。改めて子宮頸がんとワクチンの現状を考えてみたい。 毎日の「数字」発表で不安広がる 新型コロナウイルス感染症に関する報道を見ていて、一番不安を感じるのは、毎日、テレビや新聞を見るたびに「きょうの感染者、死亡者は○○県で○○人」と数字が徐々に増えていくときだ。 もちろん、ウイルスの正体がよく分からないことや治療薬がないことも不安感の大きな要因だろう。しかし

                                                              新型コロナの猛威の中で、子宮頸がんの現状を考える - 小島正美|論座アーカイブ
                                                            • 学術会議の会員任命拒否の「とんでもなさ」 - 高橋真理子|論座アーカイブ

                                                              学術会議の会員任命拒否の「とんでもなさ」 学術界と社会の健全な関係作りをぶち壊す菅政権 高橋真理子 ジャーナリスト、元朝日新聞科学コーディネーター 日本学術会議の新会員候補105人のうち6人が菅首相から任命されなかった。その決定過程、理由、いずれも明らかにされていない。こんなルール無視のごり押しが「法律上可能」(加藤官房長官)として実行されるとは、学術界と社会の健全な関係づくりをぶち壊すとんでもない暴挙である。 会員選出法が今の形になったのは、2004年度の法改正を経てからだ。当時の学術会議会長だった黒川清さんは「びっくりした。まずいね、ものすごく。どうしてこんなことをしたのかわからない。議論をした形跡がないし、そういう権力パターンになっちゃったんだね。これは恐怖政治ですよ」と語った。 戦後まもなく設立、会員は選挙で選ばれた 日本学術会議は、「日本学術会議法」という法律によって定められてい

                                                                学術会議の会員任命拒否の「とんでもなさ」 - 高橋真理子|論座アーカイブ
                                                              • まるで入管の「広報」だった。NHK「国際報道2022」の問題点 - 児玉晃一|論座アーカイブ

                                                                まるで入管の「広報」だった。NHK「国際報道2022」の問題点 「国際報道」の名が泣くミスリードの多さ 児玉晃一 弁護士 NHK-BS1で2022年8月31日午後11時45分から放送された「国際報道 2022」を見て驚きました。SPOT LIGHT〈不法滞在の長期化 日本の入管に密着〉と題する特集が、入管当局からの情報のみに依拠したような内容だったのです。放送後、私は個人として番組宛てに抗議文を送りました。他の人々や団体からも意見が寄せられたようで、NHKは9月12日の同番組で「8月31日の放送について様々なご指摘をいただきました。情報を追加してお伝えします」と〈在留資格のない外国人 現状と課題〉を放送。その中で、滞在者の人数など内容の一部について「誤解を与える伝え方をした」と謝罪しました。 しかし、「国際報道」という番組名とはおよそかけ離れた8月31日の放送は、「誤解を与えた」という程度

                                                                  まるで入管の「広報」だった。NHK「国際報道2022」の問題点 - 児玉晃一|論座アーカイブ
                                                                • 偽札、ロレックス、上乗せ報酬……漫画のような「関西電力報告書」 - 加藤裕則|論座アーカイブ

                                                                  偽札、ロレックス、上乗せ報酬……漫画のような「関西電力報告書」 関西電力の金品受領問題で調査報告書 加藤裕則 朝日新聞記者 関西電力の金品受領問題を調べていた第三者委員会は3月14日、最終的な調査報告書をまとめ、記者会見を開いた。報告書や会見した人の口からは、漫画の世界としか思えないようなキーワードが次々と出てきた。 関電といえば有名大学を出たエリート社員が集まる日本を代表する企業だ。その内実は、数多くのルール違反と保身のためか常識外れの行動が繰り返されていたのである。 調査報告書によると、福井県高浜町の元助役・森山栄治氏(昨年3月死去)から金品を受け取っていた関電幹部らは75人(子会社や退職を含む)で総額は3億6千万円相当にのぼる。 役員ら23人が総額3億2千万円相当を受け取っていたとした2018年の社内調査(年)に比べ、関係者が52人増えた。金額はそんなに増えていない印象だが、一人あた

                                                                    偽札、ロレックス、上乗せ報酬……漫画のような「関西電力報告書」 - 加藤裕則|論座アーカイブ
                                                                  • オリンピック選手だけは〝ガイジン〟もOK? - 栗田路子|論座アーカイブ

                                                                    オリンピック選手だけは〝ガイジン〟もOK? コロナで足止めを食らっている留学生や研究者たち 栗田路子 ライター、ジャーナリスト とうとうオリンピックに参加する外国人選手の入国が始まった。選手や関係者だけは、外国国籍でも特別扱いで日本に入れる。ところがまっとうな「在留資格のある」留学生や研究者は、かれこれ1年以上も入国を拒否されていることは、国内ではほとんど知られていない。それどころか、水際対策の緩さが指摘される度に、変異株をもちこんでいるのはあたかも〝ガイジン〟かのように見なされる。そもそも入国すら許されず、人生を狂わされている世界の若者たちが声をあげている。 日本入国を拒まれる研究者たち 「研究の計画が台なしになり、キャリアの計画が狂った!」こう嘆くのはベルギー人の若手社会学者ジャック・ウェルスさんだ。 ジャックさんは、昨年、日本学術振興会の研究員として一橋大学への派遣が決まった。スイス

                                                                      オリンピック選手だけは〝ガイジン〟もOK? - 栗田路子|論座アーカイブ
                                                                    • コロナで狂い出した政権運営 - 花田吉隆|論座アーカイブ

                                                                      緊急事態宣言を出した後の記者会見で、質問に答える安倍晋三首相(右)。左は諮問委員会の尾身茂会長=2020年4月7日、首相官邸、岩下毅撮影 安倍政権の混迷が止まらない。何やら東日本大震災時の民主党政権の右往左往ぶりと二重写しになる。これまで比較的順調だっただけに、この期に及んでの混乱ぶりが余計目につく。危機の時こそ真の実力が問われる。と言うことは、安倍政権は今まで、平時だったから安定していたということか。 安倍一強といわれ、向かうところ敵なしだった。この夏のオリンピックを終え、念願の憲法改正に道筋をつけ、政権を禅譲する、そんなシナリオを描いていたかもしれない。よもやコロナが政権を揺るがすなど考えてもいなかっただろう。 つまずきはクルーズ船だった。検疫のセオリー通りに対応したはずが、想定外の感染拡大を招いた。狭い船内で乗組員がサーブすることが感染拡大を生むとは、考えなかった。それでも、その後は

                                                                        コロナで狂い出した政権運営 - 花田吉隆|論座アーカイブ
                                                                      • 「感染者数」より「超過死亡」に注目せよ!~東京は6週間で300人 - 佐藤章|論座アーカイブ

                                                                        「感染者数」より「超過死亡」に注目せよ!~東京は6週間で300人 世界の潮流である「超過死亡」を、なぜ日本のメディアは無視するのか 佐藤章 ジャーナリスト 元朝日新聞記者 五月書房新社編集委員会委員長 われわれ今地球に生きている人間誰しもが経験したことのないコロナウイルスによるパンデミック状況の下で、ウイルスは、民族や宗教、人種、性別、肌の色、政治信条、趣味の違いを超えて人の身体の内部に侵入し、目に見えない人々の海の中を潮の満ち干のように大きく侵しては引いていく。 潮の満ち干のような大きな波は、2月から5月にかけて無防備状態の列島を音もなく侵襲し、今また引き潮時のような兆しを見せ始めている。 しかし、潮の満ち干が日々繰り返されるように、人々の繋がりの海がある限りウイルスの満ち干は繰り返されるだろう。その大きい二つ目の波が秋にやって来るのか冬に来るのかは誰にもわからない。 予測される第2波に

                                                                          「感染者数」より「超過死亡」に注目せよ!~東京は6週間で300人 - 佐藤章|論座アーカイブ
                                                                        • 新型コロナをめぐる日本の情報発信は“ガラパゴス” - 大濱﨑卓真|論座アーカイブ

                                                                          新型コロナをめぐる日本の情報発信は“ガラパゴス” オープンデータ化を進めれば、情報を活用したサービスも生まれる 大濱﨑卓真 選挙コンサルタント 新型コロナウイルス感染症が日本列島にも上陸してから1ケ月が経ちました。これまで関係省庁による防疫や感染拡大防止の対応が行われてきましたが、この記事を書いている現在、感染者は拡大の一途をたどっている状態です。また、情報の錯綜や不十分な情報公開も、日本国内のみならず世界から指摘を受けている状態です。 私が代表を務めるジャッグジャパン株式会社では2月17日、日本でも流行が確認されている新型コロナウイルス感染症の広がりを視覚的に確認できる「都道府県別新型コロナウイルス感染者数マップ」を公開しました。厚生労働省や各自治体が発出する感染者の発生についてのステートメントをもとに、現在の状況をわかりやすく視覚化(ビジュアライズ)することに特化したサイトです。 (現

                                                                            新型コロナをめぐる日本の情報発信は“ガラパゴス” - 大濱﨑卓真|論座アーカイブ
                                                                          • 「8割おじさん」単独取材 良識試される、感染症報道 - 岩永直子|論座アーカイブ

                                                                            「8割おじさん」単独取材 良識試される、感染症報道 岩永直子 BuzzFeed Japan 記者、編集者 新型コロナウイルスによって私たちの生活は大きく変わった。この新しい感染症について何をどう報じるべきか。終息の気配は見えないまま試行錯誤が続く。BuzzFeed(バズフィード)の実践からコロナ報道のあり方を考えてみたい。 正体不明な感染症をどう報じる? 私は読売新聞で20年、社会部、医療部の記者として働いた後、ネットメディア「BuzzFeed Japan」に転職し医療報道を担当している。自身で書くだけでなく、他の記者の医療取材に助言・編集をし、専門家による寄稿の編集も行う。 我々のコロナ報道は、正月休み明けの1月8日、寄稿者の一人である都立駒込病院感染症科部長、今村顕史さんのメールから始まった。 「中国の武漢で発生している原因不明のウイルス性肺炎。まだ不明なことだらけなので、もう少し待っ

                                                                              「8割おじさん」単独取材 良識試される、感染症報道 - 岩永直子|論座アーカイブ
                                                                            • 共産党は矛盾を強みに変えて「左側の自民党」をめざせ~徹底的な議論へ党首公選を - 松竹伸幸|論座アーカイブ

                                                                              共産党に党首公選の実施を求め、実施されれば立候補すると言う松竹伸幸さんの連載「共産党を変える!党員・松竹伸幸の挑戦」の最終回です。第1回「私、共産党の党首選に出ます!~『自衛隊活用論』を唱えてきたヒラ党員の覚悟」、第2回「小池晃書記局長のパワハラ問題で共産党は変わるか?~党首公選は絶好の機会」とあわせてお読みください。(論座編集部) この連載も第3回、いよいよ最終回。今回は、私が共産党をどんな政党にしたいのかについて論じたい。 その前にひとつお知らせを――。 いまや、ネットメディアの勢いは紙媒体を凌駕(りょうが)している。しかし、その事実に気づかない人は、私が「論座」の連載で共産党に党首公選を求め、実施されれば立候補すると述べていても、「現実から離れたネット世界からの遠吠え」と捉えているかもしれない。そこで、そんな読者にも私の思いを伝えるため、紙媒体にも登場することにした。 来年(23年)

                                                                                共産党は矛盾を強みに変えて「左側の自民党」をめざせ~徹底的な議論へ党首公選を - 松竹伸幸|論座アーカイブ
                                                                              • ロシアのウクライナ侵攻の意図せぬ結果~ポーランドとウクライナ6カ月の友情 - オレクシー・ゴンチャレンコ/ステファン・トンプソン|論座アーカイブ

                                                                                オレクシー・ゴンチャレンコ 南部オデーサ州選出のウクライナ最高会議議員。ウクライナ国内の地方都市に広がる語学無料講座とボランティア活動のネットワーク「ゴンチャレンコ・センター」の設立者で、欧州評議会(CE)議員会議移民・難民・国内避難民委員会副委員長も務める。 ステファン・トンプソン イギリス生まれのポーランド・南アフリカ人コメンテーター兼テレビ司会者。ポーランドの国境地帯の文化の痕跡や、ポーランドとウクライナが共有する文化や歴史に関するテレビ歴史文化ドキュメンタリー・シリーズ「ポーランドの遺産」の司会を務める。 ※この記事は日本語と英語の2カ国語で公開しています。英語版「The Unintended Consequences of War - Six Months of Polish and Ukrainian Friendship」もご覧ください。(論座編集部) ロシアのウクライナ侵攻

                                                                                  ロシアのウクライナ侵攻の意図せぬ結果~ポーランドとウクライナ6カ月の友情 - オレクシー・ゴンチャレンコ/ステファン・トンプソン|論座アーカイブ
                                                                                • 連載 連載指定なし|論座 - 朝日新聞社の言論サイト

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