安倍晋三元首相(67)が銃撃されて死亡した事件で、殺人容疑で送検された無職、山上徹也容疑者(41)=鑑定留置中=は、海上自衛隊を辞めて以降、20年近くの間にアルバイトや派遣社員として10回以上も転職を繰り返していた。退職理由の多くは人間関係。周囲との交友も希薄で、社会から孤立していった実態が浮かび上がる。 《後輩の指導が得意ではなかった》《人間関係》 履歴書には多くの職歴が並び、企業名の横には面接で聞き取った退職理由のメモが書き添えられていた。 山上容疑者は平成28年10月、奈良県内の人材派遣会社の求人に応募。面接した男性社長は「面接で一度会っただけなので覚えていないが、面接のときのメモを見ると、『ボソボソ』と書いている」と話す。 この履歴書に書かれた最終学歴は、奈良県内で有数の進学校として知られる県立高校。山上容疑者の伯父(77)は、経済的な理由で大学進学を諦めて専門学校に進んだと説明し