知と格闘して見つけた「幸せになる方法」 私は現在、執筆家・翻訳家として活動する傍ら、副業や投資で生計を立て、外国語学習者のための検定機関の運営をライフワークとしている。 かつては60冊もの著訳書を出版していたが、40代はじめのころ、さまざまな理由から出版業界と決別し、10年もの間お金を稼ぐことは一切していなかった(拙著『出版翻訳家なんてなるんじゃなかった日記』に詳述)。 「無職10年」とはいっても、その間さまざまな大学で学問に励んでいたのだから遊び呆けていたわけではない。高校卒業後に入った大学では経済学、脱サラ後29歳で入った大学院では言語学を専攻し、40歳を過ぎてから工学、哲学、法学、商学、神学とそれまで学んだことのない学問分野に打ち込み、さまざまな角度から真理を追究し続けた。そしてその過程で私は私なりの幸せになる方法を見つけたのである。 「幸せ」と一口にいっても、さまざまなレベルがある