雨なのに つづきの お洗濯をした 洗い上げられて 石鹸の香りする古着物 乾くのに 何日かかるかなあ… からり と 乾ききるには お彼岸が 終わるかなあ… って おもったら 泣けてしまった… どっと いきなり 泣けた また泣いた… 急いで 仏間に かけ込んだ お仏壇のまえに座って ひとしきり 泣いた 早朝から お掃除して それから 寒い台所と仏間と ママのお部屋と うろちょろ あちこち こまごま 始末して… 雪は すっかり溶けたのに 今年もまた お寺も お墓も ゆかぬまま ゆけぬまま そうして 泣いてるんだろな お彼岸 お仏壇のまえに 泣くのか 泣いて過ごしてしまうのかなあ… って… 泣いたら 呆然として 来年なんて 無いかもしれないんだよ… 秋だって いや… お盆だって… 明日 だって… と 片付けの つづきをした 洗った古着物は 真冬のものたちだ このまま置いておけば おそらく やがては