たまに世間を騒がす事件が起きるとネット上やSNSでは変な噂、話を目にする。 「犯人は(在日)韓国人ではないか?」 という内容だ。警察の正式発表が遅れればその噂はもっと速く、もっと広く拡散する。そして、その風潮を批判、懸念する記事が複数のメディアにまた掲載される。私はそういう批判は有益な指摘だと思う。 しかし、その批判がいつも「ヘイトはやめましょう」「デマはダメですよ」のレベルで止まることには前から異議があった。問題の核心にもう少し踏み込んで欲しいと思うからだ。 ヤクザ射殺事件で感じたこと 今年の1月、東京歌舞伎町にあるカラオケで中年男性が拳銃で撃たれ死亡した事件が起きた。すぐニュースを調べたら次のような内容が目に入った(太字は筆者)。 歌舞伎町の射殺事件、組事務所を捜索(朝日新聞デジタル 1月30日) 東京・歌舞伎町のカラオケ店で元暴力団組員の香山興宗さん(65)が射殺された事件で、警視