大阪大学(阪大)は2月20日、半導体量子コンピュータ分野の誤り耐性を備えた大規模集積化につながる新たな技術として、電子スピンの操作を安定な軌道に載せた状態で高速に行える手法を開発したことを発表した。 100nm内に捕捉された単一電子スピンへの近道操作実証。なお、赤矢印のある位置に電子スピンを閉じ込めている(出所:阪大 産研Webサイト) 同成果は、阪大 産業科学研究所(産研)のXiao-Fei Liu特任研究員(現・北京量子情報科学研究院)、同・藤田高史准教授、同・大岩顕教授らの研究チームによるもの。詳細は、米国物理学会が刊行する機関学術誌「Physical Review Letters」に掲載された。 世界的に開発が進められている量子コンピュータだが、それらはすべてまだ小規模なものであり、誤り耐性を備えた大規模集積化が期待されているが、それはまだ実現されていない。現在、量子コンピュータの