※当記事は2020年2月に取材しました 酒通のライター・パリッコさんが提唱している酒場カテゴリーに「天国酒場」というものがある。街の中にある居酒屋もそれはそれで最高だが、見晴らしのいい景色を一望しながらくつろげるような、店のシチュエーションにただただ感謝したくなるような酒場をそう呼んでいる。 「天国酒場」の一例としてパリッコさんがよく名前を挙げているのが、東京・京王稲田堤駅近く、多摩川沿いにあった川茶屋「たぬきや」である。 ▲パリッコさんと初めて「たぬきや」に行った時の模様 「たぬきや」は残念ながら2018年に閉店してしまったのだが、川沿いの開放的な空間で美味しいお酒と絶妙に気の利いた料理が味わえる素晴らしい店だった。何も考えずにぼーっと過ごす時間がキラキラ輝いて見えるような、まさに天国のような場所であった。 筆者もそれ以来、パリッコさんが言う「天国酒場」的な酒場を探し求め、自分が住む関西