平成29年1月19日 薄葉博史 明治時代以降の我が国における医薬分業の歴史 医薬分業は、ヨーロッパにおいては神聖ローマ帝国のフリードリッヒⅡ世(1194~1250)が毒殺を恐れ、主治医の処方した薬を別な者にチェックさせたのが始まりと言われており、それ以降西洋医学では当たり前のこととして行われてきた。しかしながら、東洋医学の流れが強かった我が国においては、漢方を調剤するのは医師の仕事であるとの考え方から、西洋医学が入ってきても医師の調剤が当たり前のように行われ、医薬分業が行われなかった。 明治時代に西欧先進国から様々な制度を学び、取り入れる時に既にドイツで行われていた医薬分業を採用した。しかしながら、薬剤師や薬舗が不足していたため医師による調剤が認められていたため実態として進むことはなかった。 第二次世界大戦後、GHQは日本政府に対してアメリカ流の医薬分業の実施を迫った。日本医師会は投薬が医