2019年10月に消費税率が10%に引き上げられたタイミングに合わせて、政府は1786億円をかけてポイント還元事業を始め、キャッシュレス決済も大々的に推進した。金融機関も、現金を扱うコストを削減できるとしてキャッシュレス化の拡大を図り、官民を挙げてキャッシュレス化に邁進(まいしん)している。 2019年は官民挙げてキャッシュレス決済の拡大が進み、金融機関も現金取扱いコスト抑制のためキャッシュレス化を急ぐ(TUNODAYOSIO/AFLO) キャッシュレス決済にはいくつかの手段がある。主なものは、QRコードなどを使うスマホ決済やインターネットバンキング、クレジットカード決済やICカードで支払う電子マネーなどだ。多額の予算をかけた国家プロジェクトだけに、消費者を対象にした調査を見るとキャッシュレスの利用率は着実に増加している。もっとも、スマホやパソコンで簡単な操作をしたり、カードをかざすだけで