by ジョー・ゴア リヴィング・カラーがデビューアルバム『VIVID』でロック界に衝撃を与えてから33年が経ちました。それは同時に、大胆なギター・スタイルを新たに確立したヴァーノン・リードの存在が、広く世間にも知れ渡った瞬間でもありました。彼のプレイ・スタイルは、ルーツである前衛ジャズを巧みに取り入れ、リズムとハーモニーを自由自在に操る冒険心に満ち溢れたものでした。リヴィング・カラーはアーティストとしても商業的にも成功を収め、シングル曲の「Cult of Personality」はヒットチャートを駆け上がりました。 しかし、リードが発信していたメッセージは音楽だけではありません。リヴィング・カラーがブレークする前は、音楽業界が黒人アーティストたちの芸術的な活動に圧力をかけてきた歴史に対抗する、アフリカ系アメリカ人のミュージシャンらによる非営利団体Black Rock Coalitionの創