もう既に時期を逃したけれども、アメリカ等英語圏において2014年上半期の最大の話題作であったThomas Pikettyの"Capital in the Twenty-First Century"についてメモしておく。断っておくと、僕はこの本を読んでいない。そもそも読むスピードが遅いのに、700ページ近い本を読むほど時間はない。但し、話題の書なのでいろいろな人がコメントしているので、それらのコメントは興味深く読ませてもらった。ここでは、まず、(インターネット上のコメントに基づいているので間違っているかもしれないけれども)、Pikettyの本の概要を書いて、その後に、様々な角度から寄せられたコメントのうちいくつかについて書いてみる。ちなみに、Piketty自身によるスライドはここにある。 まずは本自体であるが、皆が絶賛するデータのパートと、皆が批判している理論のパート、それに政策のパートに分