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ブックマーク / necoyu001.hatenadiary.jp (2)

  • 2016年ベスト10冊(後半) - ゆうれい読書通信

    (6)アンナ・カヴァン 鷲の巣 鷲の巣 満たされない日々を過ごし人生への絶望に陥りかけていた語り手のわたしは、過去に世話になっていた人物「管理者」が新聞に求人を出しているのを見かけ、そこに最後の希望をたくします。しかし、鷲の巣と呼ばれる管理者の謎めいた館にたどり着いたわたしを待っていたのは、管理者に会うこともできず仕事も与えられない空虚な日々でした。どこか異界めいた非現実的サンクチュアリである鷲の巣の情景や、現実と幻想の入り交じる「わたし」の認識レンズの歪みの描写の上手さはもちろん、カヴァンは作品がまるごと絶望の産物というか、絶望を一つの世界に昇華するその純度の高さに畏怖を感じます。美しいけれども美しいといっていいのかどうか。 (7)ウィリアム・サローヤン 僕の名はアラム 僕の名はアラム (新潮文庫) necoyu001.hatenadiary.jp アメリカの片田舎、貧しいけれどもあたた

    2016年ベスト10冊(後半) - ゆうれい読書通信
  • 2016年ベスト10冊(前半) - ゆうれい読書通信

    今更感がありますが2016年読んだベスト10冊です。読んだ順。 (1)R・A・ラファティ 第四の館 第四の館 (未来の文学) 『地球礁』『宇宙舟歌』に並ぶラファティの初期代表長篇だそうですが、この中だったら個人的にはこれが一番面白いと思います。「とってもいい目をしているがおつむが足りない」新聞記者フレッド・フォーリーがとある超自然的秘密結社に目をつけられたことから、同様の複数の団体がめぐらすオカルティック陰謀の世界に巻き込まれていく、というストーリーからしておもしろそうなのですが、さらにラファティ的はちゃめちゃっぷりと謎の熱さとユーモアがたっぷりまぶされていて絶品。 (2)サミュエル・ベケット ゴドーを待ちながら ゴドーを待ちながら (白水Uブックス) なかなかやってこないゴドーという男を待ち続ける話、という予備知識しかなかったのですがいざ読んでみるとこんなによく分からない作品だったとは

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