【上海=奥寺淳】中国の伝統武芸カンフーで有名な「少林寺」(河南省登封市)の旅行・文化関連事業を会社化して株式上場させる構想が16日明らかになった。香港の会社と地元の市が1億元(約13億円)を共同出資。豊富な入場料収入などを使って地元を活性化させる考えだが、一般の僧侶らは反対しており、商業主義の行きすぎを危ぶむ声も出ている。 同市によると、香港に拠点がある旅行大手と新会社を設立することで合意。東方早報の報道では、出資比率は香港側51%、同市が49%になるという。「少林寺」の名前で世界に知れ渡り、観光客が集まるほか、直営を含め60を超す武術学校が周辺にあり、5万人を超す生徒が学んでいる。 少林寺の入場料収入だけでも年1億5千万元、武術学校関連では年3億5千万元との統計もある。市はこの恵まれた環境に目をつけ、新会社を11年に上場させることを計画。上場で得た資金を投じ、さらに旅行、文化、不動産