悲しいことがあった時、悲しさから逃れるため・心の空白を埋め合わせるために、何かに没頭する人は少なくない。 悲しいことがあった時こそ休まず出勤する、それどころか、いつもより長く仕事をする人がいる。あるいは、いつもより長くランニングする人、いつもより長くweb小説を読む人。それらは、悲しさに押しつぶされずに日常生活を維持するための行動として、理解できるものではある。 反面、悲しさを忘れるための没頭には、危なっかしい面もある。 悲しさを忘れるための没頭は、悲しさが心の中や頭の中に蘇ってこないようにするのが目的なので、なるべく長時間続けようとしがちだ。多少の疲労があったとしても、悲しさが蘇ってくるより少し疲れていたほうが気持ちとしては楽なので、疲れたまま、いつもより多く仕事をしたり、いつもより多くランニングしたりすることになる。 哀しさを忘れるための没頭は、ゆえに、疲労の蓄積に鈍感になってしまいや