鈴木亜美さん(以下、鈴木) 今回、台湾映画の主題歌としてオファーをいただいたのですが、近年、歌手としてリリースはしていなかったので驚きました(笑)。もちろん嬉しかったしありがたかったのですが。 ――鈴木さんといえば、今は激辛好きなキャラクターのイメージが強いかもしれませんね。歌手活動から遠のいていた理由は? 鈴木 16歳でデビューして20年以上芸能界にいますが、デビューした98年はCD市場の売れ行きが最も好調だった時で、新しいアーティストが毎年たくさん生まれては売れていってという、めまぐるしい時代でした。本当に厳しい世界だということを肌で感じていたので、自分の居場所は早晩なくなるだろうと思っていました。それこそ、結婚して辞めるんだろうな、みたいな。 デビュー10周年を迎える少し前の、2006、7年頃だったと思います。「自分の道って何なんだろう?」と真剣に考え出しました。 加えて、3カ月おき