コロナ禍で生活が苦しくなっても、日本にはさまざまなセーフティーネットが用意されている。さすが日本!と思いたい……が、実際に利用できるかは疑問だ。 社会福祉協議会の緊急小口資金を受けようと4月中旬に東京都内の窓口を訪れた新川太(仮名・35歳)さんは、要件を満たしていたのに相談員からあの手この手で邪魔され、申請さえできなかったという。 新川さんは2月末にプログラマーの仕事を退職。人手不足のためすぐに再就職できると思っていたが、コロナの影響拡大で雲行きは怪しくなる。 「1カ月はダラダラし、4月から働こうと思ったらコロナです。どこでも働けるって雰囲気じゃなくなりました」 新川さんは自己都合で退職のため、失業保険を受け取れるのは3カ月後から。それなのに貯金は20万円ほどしかない。「もうダメだと諦めていたら、前職でお世話になっていた取引先から『うちにおいで』と4月頭に電話がかかってきました」。 内定先