ついに石上純也の時代がやってきた。昨年、パリのカルティエ現代美術財団で行われた石上の個展を訪れたとき、そんな言葉が思い浮かんだ。同財団での初めての、建築家による単独個展となった『石上純也―FREEING ARCHITECTURE(自由な建築)』は、建築好きはもちろんのこと、老夫婦から子ども連れまで幅広い層の人々が多く訪れ、会期が延長されるという異例の事態ともなった。さらに今年に入って、中国・上海への巡回を果たし、10月上旬まで上海当代芸術博物館(The Power Station of Art)で開催されていた。 「自由な建築」と銘打たれた展覧会は、その名のとおり、既存の建築の概念にとらわれず、またひとつのスタイルにも集約されない石上の多彩な建築世界を示すものとなっている。完成した建築物と進行中のプロジェクト、計20作品の模型やスケッチが展示されているが、周囲の緑に溶け込むガラスのビジター
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