「容体が急変したのは、その日の夜からだった。気持ちが悪くなり、モノが食べられなくなり、寝込んでしまった。その後、体調はどんどん悪化し、最悪の状態に陥ったのは、2日後の12月29日だった」…ステージ4のがん治療のため、抗がん剤治療を受けるも、薬との相性が悪かった森永卓郎さん。森永さんがそこで見た「死を予感した光景」とは? 新刊『がん闘病日記』(三五館シンシャ)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目/前編を読む) 森永卓郎さんが教えてくれた「がん治療」の大変さとは? 写真はイメージ ©getty ◆◆◆ 抗がん剤で死にかける がんの治療は、摘出手術や放射線治療などもあるのだが、私の場合は、どこにがんがあるかわからないのだから、そもそも手術や放射線治療はできない。唯一の選択肢は、化学療法、つまり抗がん剤治療だった。 抗がん剤は、がんの部位によって種類が分かれている。私の場合は、「ゲムシタビ