時機を同じくして23日に発効した米国の新たな鉄鋼関税は、例外扱いを求めてきた日本も対象となった。カナダやメキシコ、韓国、欧州連合(EU)など当面、適用の除外となった米国の主要貿易相手とは明暗を分ける形となった。 日本は、米国との緊密な同盟関係を理由に「日本からの輸入が米国の安全保障に悪影響を与えることはない」と米側の説得を続けてきた。3月に入ると、世耕弘成経済産業相がライトハイザー氏と会談。河野太郎外相や河井克行自民党総裁外交特別補佐らも米国の政府高官や政治家と接触を重ねた。 だが、穏健な態度を貫いてきた日本は、結果的にはしごを外された形だ。米国が課税方針を表明した直後に対抗措置の検討を強調してきたEUとは対照的だ。通商筋の一人は「日本は弱腰になり過ぎた。除外されるだろうという甘さもあった」と打ち明ける。 日本は引き続き、適用除外を…