島尻清繁先生の手書きのパスポート小笠原（=Bonin Islands）と大東と伊是名とパラオをこよなく愛する法学徒のつれづれ日記、ゆたしくうにげ〜さびら！ 那覇市歴史博物館の収蔵庫に眠る手書きのパスポート。 表紙以下，米軍が持ち込んだであろうタイプライター以外は，万年筆で手書きされています。 所持人欄は，「島尻清繁（しまじり・せいはん）」という学生。 「島尻清繁は留学のため日本へ旅行するにつき 琉球列島軍政府副長官は外国のその筋の緒機関に対し 通路故障なく旅行せしめ，且つ必要なる保護援助を 与えられんことを要請す」 と手書きされています。 紙幣同様，旅券の偽造対策は国の威信をかけて，最高度の技術が投入される 今日では考えられないほど，子供だましのような旅券です。 査証欄には，占領下日本の再入国許可が証明されています。 この手書きのパスポート自体に興味を惹かれたのみならず， 写真に写る端正な男子。戦後の混乱期，どのような事
